本と読書をめぐる冒険


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The Story of London's Underground


 ロンドンの地下鉄の発展史を、写真、イラスト、文章で余すところなく紹介したものです。
 この本の成り立ち自体も面白く、もともと1963年にJohn Dayによって書かれたペーパーバックを底本に増補を重ね、2001年に、20世紀最後までの状況をJohnReedが加筆した第8版が発行されています。ロンドンの地下鉄同様、延伸を続けた本なのであります。
  1863年、乗客を運ぶ最初の地下鉄がロンドンに開通しました。当然蒸気機関車です。挿絵を見ますと、ベーカーストリート駅のホームには正装に身を固めた善男善女が列車の到着を待っておりますが…煙くなかったんでしょうか?工事現場の写真などを見ますに、地上で監督している人はフロックコートに山高帽、地下で作業している人はハンチングにチョッキと、まさに階級社会の縮図であります(p.11)。
 時代はくだり、1882年には電化された列車が走るようになります。窓にSMOKINGと描いた車両があるってことは、喫煙車両があったんですね。1922年にはすでにラッシュアワーの写真が撮られています。大戦時には地下鉄駅は防空壕ともなり、また爆撃による被害にもあいました。列車事故や開通式、初の女性運転手の写真など、実に盛りだくさん。文章もたっぷり載っていますので、地下鉄に興味のある方には強力にお勧めいたします。

ISBN 185414-245-3
280×218ミリ 216ページ Capital Transport Publishing
2001年 £25.00 


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 ・Pleasure Trips
 地下鉄の主な用途は郊外からの通勤。それでは日中や休日にはお客が減ってしまいます。これは何とかせねば、と作られたのが「そうだ、地下鉄で行こう」式のポスターの数々。登場するポスターからは、(鉄道当局の考える)理想の休日とはいかなるものであったかを感じ取ることができます。
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by silverspoonsjp | 2004-04-04 16:01 | 素敵なヴィジュアルの本