本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

新鋭艦長、戦乱の海へ(ジャック・オーブリー・シリーズ)

映画化されて初めて、こんな面白い小説があることを知った、という好例でございます。英国海軍の航海長兼海尉艦長(マスター・アンド・コマンダー)、ジャック・オーブリーの活躍を描くシリーズの第1巻です。

お話は、18世紀後半から19世紀初頭、英国海軍海尉ジャック・オーブリーに艦長着任の命が下るところから始まります。不遇をかこっていた彼は、ようやく自分の指揮する乗艦を手に入れた訳ですが、それからが一苦労。人足を揃えたり、積み荷を手配したり、出航までにゲッソリするほど何やかやと用事があるものだとは。映画だけ見てると颯爽と指揮を執ってる艦長ですが、陸(おか)に上がると大変なんですね。こういうディテールがワクワクさせてくれます。

第一巻は、話の展開を損なわない形で、物語の舞台となる帆船の様子が隅々まで紹介されていきます。メインスルだの棒つき弾だの次々と帆船用語が登場し、訳のわからぬ業界用語に囲まれる興奮がたっぷり味わえます。

謎めいた軍医マチュリンとの友情、船内外の人間模様も書き込まれた、骨太な作品です。原作は20巻まであり、「マスター・アンド・コマンダー」のタイトルで映画化されたのは10巻目にあたるそうです(邦題は「南太平洋、波瀾の追撃戦」)。邦訳は1,2,3(各上下)巻とこの10巻だけ。間は原書で読むしかないという凄い状況であります。以下続刊、という宣伝文句、信じていますからね!

パトリック・オブライアン著 高橋泰邦訳
ISBN 4-15-041025ー9
早川書房
[PR]
by silverspoonsjp | 2004-04-11 20:51 | センス・オブ・ワンダーの本