本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

「チャイナ・ドリーム 描かれた憧れの中国 広東・上海」展図録

a0003079_237149.jpgなんとなくまだ中国を引きずっておりますが、これはなかなか良い図録ですのでお許しを…。こんな展覧会、全然知らなかった、と思ったら、2004年の夏から秋にかけて、福岡、兵庫、新潟で開かれた巡回展だったそうです。お近くの方はごらんになりましたでしょうか。

前々から福岡アジア美術館が良いコレクション/企画展をしているという話は耳にしております。一度は行ってみたいのですが、何しろ外国に行くより高くつくため、なかなか踏み切れないのは皮肉な話です。

さて、この図録は、近代の中国絵画の歩みを俯瞰するものになっています。取り上げられた5つのタイプの絵画は、時代は連続しているものの、手法・画題・販売対象とも全く異なっているため別々に紹介されることが多く、各ジャンルごとの書籍はいろいろ発行され、それぞれに多くのファンがいます。それだけに、通史で見せる今回の企画はかなり欲ばった内容といえます。

a0003079_23164027.jpg

「チャイナ・トレード画」は、貿易で中国を訪れる西洋商人たちがお土産として買い求めたもの。画題も彼らの好むような異国趣味バリバリのものとなっております。ほとんどが油絵で描かれているのに、モチーフや構図が中国風味という組み合わせに奇妙な味があります。このジャンルの作品は香港の有名なデザイナー、アラン・チャンがモチーフとしてよく使っているので、目にする機会も多いのではないでしょうか。一見洋画風のものが多いなか、p。70の↑作者不詳のこの作品は、19世紀にもかかわらずこのポップでCGっぽい感覚が私の心をつかんで離しません。このジャンルではティンクワーの作品と並んでお気に入りです。

このほか、表紙に使われている「カレンダー画」もリバイバルがあるたびに人気の出るジャンルですし、今も現役な「プロパガンダ画」も取り上げられています。

専門家による解説も入った豪華な内容で1800円とはずいぶん安い気がしますが、図録なので写真の使用料が免除になっている、大量に作る、などのメリットのおかげでしょうか。私は神保町の中国専門書店・東方書店で買いました。東方書店では通販もやっています。国内書のコーナーで検索してみてください。ふつうの本屋さんでは扱いがないのではないかと思います。おそらく、開催館である福岡アジア美術館等で入手可能と思われます。

2004年 212ページ
A4変形 チャイナドリーム実行委員会
[PR]
by silverspoonsjp | 2005-01-26 23:31 | 素敵なヴィジュアルの本