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本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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幸運を呼び込む「2度書き」手帳術/「願いごと手帖」のつくり方

ここ数年、スケジュール管理はスマートフォンにお任せだったのですが、それだけではちょっと味気なく感じてきたのでまたアナログの手帳も使ってみることにしました。

せっかくカムバックするなら、少し新しいアイディアも取り込んでみようかな、と思い、手にしたのがこの本。

『マンスリー&ウィークリーで幸運を呼び込む「2度書き」手帳術 さとうめぐみ 著 東邦出版

ひゃー勘弁してくださいよ、1回書くのも面倒くさいのに2度書きっすか?!とおっしゃられるなかれ。確かにスゴイ面倒くさいですが、その面倒くささが秘孔を突いてくるので、気になる方はぜひ、トライしてみてください。

タイトルが胡散臭いのが気になる方もいらっしゃるかと思いますが、その辺は飛ばしてつまみ食いでも、やってみる価値はあります(後述するように、必ずしも続けなくてもよいのではと個人的には思います)。私はここのところ本当にツイてなかったので、この際、胡散臭くてもいいから実行してみるかと投げやりな気分でした。

さて、手帳術的に紹介すると、手帳のマンスリーページ、ウィークリーページの両方を極限まで利用するテクニックなのですが、そのやり方のあらましは以下の通り。

1 まず、自分が実現したいことを考える

2 それを月で割る

3 マンスリーページに、するべきことのほか、したいことも3つまで書く

4 仕事は青、プライベートは緑、体調に関することは赤、日常のことは黒、夢に関することは好きな色で、月の予定を書き込む。この色分けは手帳のどの部分を書くときも統一します。

5 日々の予定の中に、夢に向かって行動する、5分程度でできる予定項目を書き込んでおく。また、1日1縁と称して、安価またはただで、一人でできて時間がかからない、ワクワクする予定を記入しておく。

 
6 毎週はじめに、ウィークリーページに月の予定を写し、予定の詳細も記入。毎日繰り返してやること、定期的にやること(9時から5時まで仕事など)も必ず記入する。 

  そのほか、各日の頭に、今日はどんな日にするか、スケジュールに合わせてあらかじめ書いてしまう。同窓会で思わぬ人脈を得られたとか…

7 1日の終わりには、予定外に起こったことを後からわかるように書き込み、今日終わらなかったことは繰り越すかどうか考えます。

8 さらに、頂きものなど物質的・金銭的に得した(自分が相手に得をさせた)こと、精神的に豊かになれたこと(相手を豊かにしたこと)を「ハッピーマイレージ」と称して、それぞれ1行ずつメモする。

また、出来事・行動、結果・感情、学び・宣言をそれぞれ1行ずつ書きます。

この非常に面倒な作業を2週間ほどやってみたところ、驚くべきことが分かりました。

8番目のハッピーマイレージ、つまり、得したり、心豊かになれたことが、毎日各1行じゃ書ききれないほど起こっているということです。

「小確幸」なんて言葉もありましたが、気づけばなんとラッキーな毎日を送れていることか。文句を言ったらバチが当たるとはこのことです。

この方式でずっと記録していって、後で振り返ってみると面白いだろうと思いますが、かなりの手間がかかります。「作業事が大好き」「記録魔」みたいな人にはお勧めですが、システマティックすぎて、クリエイティブな人にはあまり向いてないかも知れません。で、もっとアバウトにラッキーになれる方法としておススメなのはこちら↓です(新年なので、妙なエントリーですが許してください…)

『書くだけで運と幸せが集まる「願いごと手帖」のつくり方』 ももせいづみ著 PHP文庫

これは、願いごとだけで1冊ノートを使う方法で、願いを思いのまま書くだけでいつの間にか叶ってしまう、というもの。せっかく買いためたお気に入りのノートの使い道を考えているときに目に留まった本です。

しかし、願いごとを思いつくままに書けって言われても、そりゃ願いごとはたくさんありますよ!っていう人は良いけど、あんまりツイてないと、自分の願いごとが何かさえ分からなくなってくるのが人間というもの。自分が本当にしたいことは何か。本当に欲しいものは何か。自分の事なのに、的確に文字にするのはとても難しいものです。逆に、書けるようになれば、それは実現への第一歩ということなんです。そうです、叩けよ、さらば開かれん。だけど、どこを叩くんだかわからないと、開けませんもんね(月光文字で書いてあったら、なおさらですよ)。

で、いったいどうなったら自分は嬉しいんだろう…と考えていくと、ぼちぼち思いあたることも出てきます。見つからない場合、この本ではこんな方法がおススメになってます。

好きなノートを用意して、願い事を書きます。

1 いま座っている場所で、足りないとずっと思っているものや、あったらいいなと思うものを書き出す
2 いまの自分自身を見て、こうなったらいいな、こんなものが欲しいというものを書き出す
3 家族や周りの人との関係を思いだし、こうだったら嬉しいな、と思うことを書き出す
4 仕事や趣味、地域活動のなかでこうなったらいいな、と思うことを書き出す
5 「身」「知」「社」(地位や資格)「財」「心」(充足感、満足感)など、自分の中に眠る大きな願いについて
書き出す

あとは基本、放っておく。たまーーーに、ノートを開いて、実現したことに印をしてみたり、少し違ったけど出た結果について、メモしておいたりする。年に一回は見直してみて、気になっていてずっと動かない願いごとは3つだけアクションを考えてみる(が、それをToDoにはしない。別の場所に書き出すだけ)

ここで大事なことは、目標じゃなくて、願いごとを書くことだ、と著者は言います。たとえばTOEICで何点を取るとか、○○の資格を取るとか、目標にしてしまうと、本当の願いのありかが分からなくなるし、いまの自分が目指せる範囲でしか、自分の未来を設定できなくなってしまう恐れもありますし、向上心のある人だと目標を達成したらまた次の目標を設定することになって、どこで幸せを感じるべきか分からず、無限ループに陥ってします。

足るを知る、というとむやみにガマンするみたいですけど、全然自分に必要じゃない目標を追っかけていくのではなくて、自分が本当に幸せと思うことは、小さいけれどたくさんある、ということに気がつくことが大事なんですね…

また、ToDoリストにしてしまうのも厳禁。そうすると、しなければならない義務で時間が埋まってしまい、本当にしたいことが見えなくなってしまうからだそうです。確かにそうですね。なので、願いごとは棚ぼた式で実現したように書くのがコツとのこと。プラス、自分が本当に手にしたいことは何かをよく考えて、手にする仕方や程度(さくさくと、すんなりと、あっさりと、など)までなるべく分かりやすく具体的に書くこと。できれば今自分が持っているものも有効利用して、たとえば、


・○○のバッグを買う→○○を偶然手に入れて、かっこよく使いこなす
・オーディションに受かってモデルになる→モデルになる話が舞い込んで充実した楽しい活動が続く
・来年は試験に絶対合格する→○○の試験にうかって家族と合格パーティーを開いて弾ける
・昇進して給料が増える→とんとん拍子に収入が○パーセント上がって、新車に買い替えた

…なんか大物小物の物欲満開な例ですが、この大小取り混ぜて、っていうのもコツの一つ。

大きいことはなかなか叶いにくいけど、小さなことで願いが実現するというのは結構あるもの。それに気が付いていくと、だんだん大きなことも実現するようになる。実現する大きなことというのは、実は、無意識の中にある、自分がこうしたいという望みなんだろうと思います。

自分でそれを探らずに、どこかで聞いてきたようなこと、たとえば、将来息子が○×大学に入学するとか、自分が24歳までに結婚するとか、そんなことを書いても実現しないし、実現してもおそらく幸せではないでしょう。

おおかたそれは自分の望みじゃなくて、お父さん・お母さんの希望だったり、世間の期待だったり、周りに言われてその気になってたり、ということだからです。もちろん、進学したい、結婚したいという願いについて本人がきちんとその行きつく先について考えていて、強くそれを願っているのなら、いまの日本の状況だったら実現するでしょう。

そう考えると、深いですね、このやり方は。

ある人にとって何が幸せであるかということは、他の人には決められないことなので、それを自分との対話の中で探っていくというのは、シンプルではありますが、心理カウンセリングに通じる、一種の内観法といえます。

どんなことでも良いから願いごとを書いてみるというと、ブランドもののカバンが欲しいとか、おいしいケーキが食べたいとか、個人的で俗っぽい望みしか出てこないように見えるかもしれませんが、表面的な事が叶って、その先を考えていくほどに、なぜその望みが出てくるかというところへ考えが至り、自分が本当に本当に欲するものは何なのかについて、多くの人が向き合うことになるでしょう。

なんて、エラそうなことを書いておきながら、自分はといえばつい、「エルフ語ネイティブに道を聞かれて答えられる」なんて願い事を書き込んでしまったりするんですが、なんか実現の暁には恐ろしいことになりそうな、と思ってるうちは、あり得ないんでしょうねぇ…
by silverspoonsjp | 2013-01-15 21:13 | センス・オブ・ワンダーの本