本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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SFバトン

crannさんのSextans 好奇心のコンパスからSFバトンを頂きました。
関西書店巡りの予定をちょっと棚上げしまして、まずはこちらから。

ワールドコンのバックアップ企画だそうで。このさい「補完計画」というのは如何でしょう(コラ)?

質問は以下の通り=====================

★1  初SFはいつ?何でしたか?
★2  ベスト・オブ・SF を5つあげるなら? (映画でもいいですよ)
★3  ベスト・オブ・SF作家 を3人選ぶなら?
★4  今、おすすめのSFは?
★5  バトンを転送する(笑)相手をどうぞ!
=============================

★1  初SFはいつ?何でしたか?たぶん「マジンガーZ」です。話の中身はあまり覚えてないんですが、母がいうには物凄く熱中して見ていたとか。昔から武闘派だったらしい(爆

wiki英語版のマジンガーZの項目を見ると、海外でも爆発的にヒットしたものの何故かフランスでは流行らなかったそうです。理由は、先にゴルドラック(グレンダイザーのことかな?)が放映されていたため、二番煎じと思われちゃったためだとか。ノンノン、逆だってば!!

その後は「宇宙戦艦ヤマト」。 「タウ・ゼロ」で、ラムジェット航法は艦首の大穴から水素を取り込むという記述を読み、とっさに思い出したのはヤマトの波動砲の孔でした。ヤマトのあれ、本当は恒星間旅行のための孔だったのかも…?

★2  ベスト・オブ・SFを5つあげるなら? (映画でもいいですよ)5つだなんて、また回答不可能な設問を(笑)。各ジャンルでどうでしょう?

〈小説〉
「ケルベロス 第五の首」 
ジーン・ウルフ

これは最近読んだ中では一番面白かったSF(といっても、原著は1972年の作品)。
お互いの関連を仄めかしつつ展開する3つの中編からなる物語です。
ストーリーはUltan.netさんのこちらの紹介がわかりやすいです。

双子惑星サント・クロアとサント・アンヌを舞台に、「名士の館に生まれた少年の回想」「人類学者が採集した惑星の民話」「尋問を受け続ける囚人の記録」という3つの物語が展開します。
かつて人類が植民地化したさい、原住種族「アポ」は絶滅したと思われていました。しかし、彼らには変身能力があり、実は人類になりかわっている、という説が密かに語られていて…

記憶の全てを移植されたロボット、番号でしか呼ばれない少年、代々のクローンが住む館…幻想的な雰囲気の中に現れる切れ切れの記述から、「自分が同一の自己であること」の保証が揺らぎ始めます。

ミステリとして読むのも面白いです。果敢にも謎解きに挑んだ方々もいらっしゃいます。ine's daypackさんのこちらの記事、謎解きのポイントを洗い出す「Ultan.net」さんのこちらの記事などを拝見しつつ読むと、新たな楽しみが見つかることでしょう。

「重力の虹」
トマス・ピンチョン
まず、タイトルが良いですよね~。私は単純に、本に登場するミサイルの弾道を指しているのかと思っていましたが、他にも諸説あるようです。

「難解」という感想を見かけたんですけど、それは本に書かれている事柄はオチに向かって収束されるべきだと思って読むせいじゃないんでしょうか。世界で起こること全てを関連づけて認識するのは不可能です。でも、何らかの関わりはある。現実の世界では当たり前のことですが、それを小説でやってみたらこんな感じか、ということで。

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」 
村上春樹
静かで美しい「世界の終わり」と、波瀾万丈の「ハードボイルド・ワンダーランド」という二つの物語が交互に進行していきます。そしてついに2つが交わるとき、現れる世界とは…。

SFと読めばSF,冒険小説と読めば冒険小説、村上作品に時々現れる、「自己の認識」について新たな切り口で提示したものといえばそうも読めます。雨の降りしきる日に楽しみたい本です。

「ニューロマンサー」 
ウィリアム・ギブスン
サイバーパンクは大好きなジャンル。
この本に関する紹介記事はこちら

「ファウンデーション」シリーズ 
アイザック・アシモフ
読み出したらやめられない面白さ。歴史が好きな方には強くお勧め致します。
まるで「三国志」を読んでるような感じです。
本格SFファンでも、特にSFに興味がない方でも、楽しく読めること間違いなしの名作。

「順列都市」 グレッグ・イーガン
こういう技術が現実になったら世の中どうなる?という実験を文字の力でやってみせるのもSFの醍醐味。全人格をスキャンでコピーし、仮想世界に置いてみるとどうなる、という本書のアイデアを追っていくだけでもわくわくします。

〈映画〉
メジャーどころばかりですが、好きなものは好き。
SF小説は物語の背景や技術の説明などがくどい!とお嘆きの方には映像の方が楽しめるかも。ただ押井守作品のように、主人公が本以上にガンガンしゃべる、という例もありますので要注意。

「ブレードランナー」
SFジャンルで一番好きな作品。劇場公開版はとってつけたような(じゃなくて、とってつけた)ハッピーエンドでおやおや??と思ったのですが、やはり監督の意図とは違ったらしい。御覧になるならディレクターズ・カット版をオススメします。
「2001年宇宙の旅
SF映画といえばやっぱりコレ。華々しい「ツァラトゥストラはかく語りき」のファンファーレに始まる進化の物語。映像・音楽ともに一級品。

ほかにも、以下の作品が大好きです。最近あまりバカSFを見ていません。面白いのがあったら是非教えてください!

・「惑星ソラリス」
・「ストーカー」
・「フィフス・エレメント」
・「エイリアン」
・「スターウォーズ」エピソード4
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー」三部作
・「トロン」
・「トータル・リコール」
・「銀河ヒッチハイクガイド」

〈アニメ〉
SFアニメのジャンルは日本のお家芸。全体的にヒドイ作品でも何かしら取り柄はあるので選ぶのは難しいけど、好きなのというとこんな感じ?並べてみると改めて、三つ子の魂百までというか、ロボットものが好きらしい。

「機動戦士ガンダム」で面白かったのは、ちょこちょこっとしたディテールにリアリティがあったところ。SFにはありえねーという設定が当然あるんで、それ以外の部分は本当らしい方が面白い。旗艦「ホワイトベース」も相手は名前を知らないので「木馬」と呼んでいたりとか。
でも今冷静に考えると、名前を抑えとくぐらいの諜報活動をやってないんじゃ負けると思う。

「銀河旋風ブライガー」は東京ローカルだったのでご存じない方も多いと思います。絵は毎回バラバラ、設定もむちゃくちゃで、それが面白かったの(核爆)
どんなお話かは「フリクエンシーJ9」さんのこちらでどうぞ。各回ごとのツッコミが笑えます。

中味はともかく金田伊功さん作画のオープニングがムチャクチャ好きでした(こんな感じ)。金田節炸裂!光の表現が素晴らしいです。でも相変わらず人間のデッサンは狂いまくりです(笑)。あ、主人公が巻き毛なのも私的にはポイント高いです(爆)。

「新世紀エヴァンゲリオン」は今さら説明するまでもないでしょうが、噂では聞いていても御覧になっていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。この作品、SFにアレルギーがあっても見る価値はあると思います。wikiの紹介記事は良くまとまってます。エヴァンゲリオンで検索してみて下さい(リンクしようと思いましたが文字化けしちゃって…すみません)。

ロボットものの革袋を借りてどんな酒を盛り込むかに腐心してきた日本のアニメ界ですが、ついにこの作品で頂点に達した感があります。が、あまりハマると、「ロンギヌスの槍」「マギ」「使徒」「ゼーレ」なんて単語に意味もなく反応してしまう危険があります。

実写版のSFXはWETAが担当するそうで、そのヴィジュアルイメージがこちら。うおー!カッコいいですね!願わくば作品の繊細な内面世界もうまく反映してくれますように…。

ほかにこんなのも…。
・「未来少年コナン」
・「コブラ」
・「イノセンス」

〈コミック〉
「ヨコハマ買い出し紀行」 芦奈野ひとし
以前に書いた紹介記事はこちら
この作品がお好きなら、 「カラクリオデット」鈴木ジュリエッタもお好きかも。「鉄腕アトム」以来綿々と続く人間とロボットの物語も、今やキーワードは「共生」なんでしょうか…。
「11人いる!」  萩尾望都
原作を読まずに映画「ロード・オブ・ザ・リング」を見ちゃったものだから、「フロド」って「フロル」に似てるなー(←名前がですよ。いや、ビジュアルもかな?いや属性もかな?…)と思ったもんです。
「百億の昼と千億の夜光瀬龍/萩尾望都
「スターウォッチャー」メビウス
「銀河鉄道999」松本零士

★3 ベスト・オブ・SF作家 を3人選ぶなら?同じ作家で2作以上好きな作品がある人って、実はなかなかいないです。
強いてあげれば、

アイザック・アシモフ
フィリップ・K・ディック
萩尾望都

★4  今、おすすめのSFは?上の「好きなSF」は自分としては面白いと思いますし、メジャーどころのつもりなんですけど、SFを読み慣れてない方には何じゃコレ?というのも混ざってます。まずは無難なところで…。

「ノービットの冒険 いきてかえりし物語」パット・マーフィー
「闇の左手」アーシュラ・K・ル・グィン
指輪物語ファンにオススメの2冊↑。
特に前者はタイトルからしてまんまなんですが、絶妙なパロディになってます。
訳も瀬田訳準拠(?)。スゴイ!後者は「二つの塔」後半にインスパイアされた作品だそうです。

「スコーリア戦史」キャサリン・アサロ
新刊で出たとき三省堂の文庫売り場に山と積まれていて、表紙が可愛かったので買いました。主人公のソースコニーを始めキャラクターがきちんと描けていて、特に少女漫画系がイケる方には楽しく読めると思います。

翻訳も非常に上手いです。私はずっとキャサリン・アサロってペンネームの日本人が書いたのかと思ってたくらいです(いや、マジで)。

「知性化戦争」 デイヴィッド・ブリン
どんなに困ってるときでもユーモアを忘れない登場人物たちに導かれて、異なる外見、異なる価値観の種族がせめぎあう世界に軽やかに入っていけます。自分の感情を「グリフ」という形で表すことができる、ティンブリーミーという種族が出てくるんですけど、疑問を表すグリフ、恐怖を表すグリフの他に「せっかくのジョークを理解してもらえない哀しみ」なんてグリフもあったり…。

「世界の中心で愛を叫んだけものハーラン・エリスン
「エヴァンゲリオン」の最終回タイトル「世界の中心でアイを叫んだケモノ」に引用されましたように、非常にインパクトのあるタイトル。そしてこのタイトルの眼目は最後の3文字にあるわけです。

人間爆弾にされた腹いせに人類全部を滅ぼそうとするヤツだの、高速道路でちょっと抜かれたからって相手を殺すまで追いつめようとするヤツだの、まさにケダモノ以下の登場人物ばっかりを集めた中・短編集で、本来なら暴力小説の傑作としてマニアの間でだけ読まれるようなたぐいの本かもしれません。が、叫んでるだけにいちおう愛もあるし(爆)、ヒューゴー賞、ネビュラ賞の2冠を獲っていて、世間様的にも認められている様子。

プロットが鮮やかで悪魔的な魅力が詰まっているので、短編小説がお好きな方にお勧めする次第。

ちなみに「世界の中心で愛を叫ぶ」が大ヒットして吊革広告なんかで宣伝されだしたときに、「いやー、あの暴力的な話を日本に置き換えて、よくP○Aが黙ってたもんだ…しかもミリオンセラーなのね?」と心の中心で快哉を叫んだバカモノは私です。

★5  バトンを転送する(笑)相手をどうぞ! バトンのワープ先ということで(笑)
「旅とこもごも」のElfarranさん-ファンタジー寄りでも結構ですので、ぜひ!
「指輪物語よもやま」の小鳥遊さんー「ハイペリオン」はじめ本格ファンとお見受け致しました。お忙しいと思いますが、できましたら…
Sea SongsのTitmouseさん-SFアニメの話題に反応されてましたので…最近の本にもお詳しそうですし。

のちほどお願いに上がります。どうぞよろしくお願い致します。

★おまけ
他にもいろいろSFが読んでみたいので、他の方のバトンもご紹介します。
TBも歓迎です!
「ラッコ庵日乗」さんのお答え
読んでみたい作品がいっぱい…
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by silverspoonsjp | 2006-06-24 23:53 | センス・オブ・ワンダーの本