本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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オススメSF その1 古き良きアメリカの未来-「ウは宇宙船のウ」

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ワールドコン勝手に応援企画と致しまして、面白かったSFをオススメするシリーズ企画を作ってみました。その1とか言って、思い出したようにたまーに続きが登場するかと思いますが、その辺は適当適当。

皆様からのオススメSFのTBも歓迎致します。(お願いしておいて何ですが、迷惑TB対策を設定してあるため、こちらへのリンクが入っていないとエラーになる場合があります。申し訳ありません)

なお、個人的に好きなSFについての記事はこちら

さて、記念すべき第1回はレイ・ブラッドベリの
 「ウは宇宙船のウ」
でございます。

SFはほとんど読んだことがない、という方にはこのあたりが入門として良いかも。

原題は‘R is for Rocket’。
短編を集めた作品集です。

Rocketって言葉自体、何となくノスタルジックな響きがありませんか。
ちょうど人類が宇宙に初めて飛び出す頃に書かれた作品なので、この本に登場する「ロケット」には夢と憧れが詰まっていて、世間様の宇宙熱はとうに冷めてしまった2006年に読み直すと、ああ、古き良き時代だったんだなあと妙な感慨にふけったりしてしまいます。

16編の作品のほとんどには、タイムマシンやロケットなどSFらしい小道具が登場しますが、お話の中心になっているのは、未知の世界への瑞々しい歓びや憧れ、それを身近な人たちと分かち合う楽しさ、などなど。

ちょうどO・ヘンリーのような、ちょっと昔のアメリカの短編の読んだときみたいに、何かしら救いがあって、でもちょっと悲しい、という気分になります。

それに、例えば本書に収録の「いちご色の窓」なんて作品を読むと、舞台が火星に移っても、この人たちの心性は開拓時代の頃から変わらないんだな、なんてことも見て取れる気がします。

萩尾望都によるマンガは原作の雰囲気を良く伝えている、というかひょっとするとそれ以上の仕上がりかもしれません…

ISBN4-488-61205
創元SF文庫
大西尹明 訳

短編
ハードSF度   ☆☆☆☆☆(「竜の卵」を★5とカウント)
ファンタジー度  ★★★★☆ SF(サイエンス・フィクション)度 
個人的好み   ★★☆☆☆(‘いかにも’なSFではないので★は少ないけど
                 ええ話や…という感じで上手いと思う)
〈お好きかも〉
叙情的な作品が好きな方
SFは理屈っぽいから苦手、と思ってらっしゃる方
O・ヘンリーのファン
アメリカ短編集が好きな方
ミステリーファンも好きかもしれない
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by silverspoonsjp | 2006-07-04 22:54 | センス・オブ・ワンダーの本