本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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辞書を選ぶときのNG

一年のこの時期、辞書を買う(買わねばならない)方も多いことでしょう。
辞書の選び方に頭を悩ませる方も多いのでは?

そのまえに~!
あなたはやってませんか、こんなこと。

1)エコだから、お下がりの辞書を使ってます
2)辞書はボロボロになるまで使いこみます
3)新しい辞書が出たら、ソッコー買ってます
4)英文科ですが辞書は1冊の英和辞書に惚れ込んでます
5)国文科ですが漢和辞典はもってません
6)今年から中学生なので電子辞書を使わせます
7)中味は見ずに、語数の多い方を買いました
8)有名な先生の辞書なので買いました


出したお金の元が取りたいなら、
これらは全部NGですっ!

なぜかって…?

辞書は新しいほど良い
辞書史を研究したいなら別ですが(笑)、
普通に使うなら、なるべく新しい辞書を買うべきです。
言葉の意味はどんどん変わっていくし、
国語の辞書なら、採用されてる語彙が違います。
正しいとされる表記が変わった場合もあります。
外国語の辞書なら、研究が進んで、よりわかりやすくなってるからです。

特に、言葉が商売の人がうっかり1)2)のような事を口走れば、
裏で何を言われるかわかりませんよ…(経験者は語る)
まず、あの先生は(翻訳者は/通訳は)不勉強、と言われるのは確定(;)
如何に使い込んで愛着があろうと、
たまには買い換えることをオススメします。

でも新しすぎちゃダメ
新しい方が良いって言ったじゃん!と怒ってはいけません。
見識ある出版社なら、市場に出す前に、
まずは関係者に見本をバラまいて不備を指摘してもらうものですが、
世の中そんなに余裕のある出版社ばかりとは限りません。
辞書の初版第一刷を購入する場合は、良く考えましょう。
ただし国語や英和以外は、そんなにたくさん刷りませんから止むを得ませんが…。

専門家のニコモチは当たり前!
大抵の辞書は、お互いを研究しあって作ってますから、
そんなにトンデモなく語釈が足りない辞書というのは無いはずなんですが、
文法解説を多くして語彙は削る方針の辞書と、
語彙を多くして説明は削る辞書では、得られる情報が違います。
ですので、なるべく毛色の違う辞書を最低2種類持っていることは、
専門家の卵として当然のことです。

日本語だけど漢和辞典
理由は知りませんが、日本語として漢字を使ってるのに、
漢字の説明がたくさん載ってる国語辞典というのはほとんどありません。
(あってもほとんどオマケ)。なので、国文科に漢和辞典は必須です。

電子辞書は20歳になってから。
とまでは言いませんが、最初に使う辞書は紙がオススメです。
なぜかというと、引くたびに、要らない情報も目に入るからです。
自分の引きたい内容にパッと辿り着きたい、
時間のない大人には電子辞書がオススメですが、
学生のうちは紙の辞書を引いた方が勉強になると思いますよ。

語彙数の罠
何が良い辞書かを見極めるのは難しいので、
同じ値段ならついつい語彙数が多い方を選んでしまいますが、
そんな量り売りじゃないんだから…。

応用力を求める方は語法の詳しい辞書を、
とにかく調べもの優先の方は、学習辞典じゃなくもっと規模の大きい辞書を買いましょう。

語彙数というのは、かなり水増しが出来ます。
見かけの語彙数を増やすために、
普通は派生語として付加情報にするようなものも見出しにした結果、
語釈の行数が減ってるなんて辞書は言語道断です。

編者が有名人
この理由で辞書を買う人は少ないでしょうが、
さすが○○先生の辞書…と言ってる人は良くいます。
でも、その先生がどの程度係わるのかはいろいろです。
一字一句編者が全て目を通し、執筆校正するパターンもあれば、
(新明解がこれだったそうですね)
分野に分けてそれぞれの専門家が校閲するパターンあり、
お弟子さん頼みのパターンあり。

一見、全部同じ人が書いた方が良さそうな気もしますが、
書いた人の個性が濃厚に出ることになり、
辞書としては目配りが足りなくなるのではと
私などは思います。

じゃあ、辞書をどうやって選ぶのか?
一番良いのは、本屋に行って、あるやつ全部並べて比べることです。
電子辞書ならせっかくなので、音声つきのをオススメします。

学校指定の辞書がある場合は、
先生が予め生徒さんに向いているのを選んでくださっている場合と、
政治によって決まっている(国語はA社だから英語はB社とか)という場合が
あるそうなので、
先生にこっそり「私が買うならどれが良いですか?」と聞いてみましょう。

使う人によって合う辞書は違うので、どれがおすすめとは言えませんが、
すごく使いづらいと思いつつ、私は国語辞典は広辞苑を使ってます。

なぜ使いづらいかというと、まず例文が足りない。
使い分けの情報が足りない。
私が辞書を引くのは、こういうとき、この語を使っても良いかしら?
こういうとき、この表記で良いかしら?と確認するためで、
意味を調べることはあまりないので、そういう情報が少ない広辞苑はあまり役に
立つとは言えません。

他の辞書は良く工夫してあり、使い分けの情報があるのは助かるんですが、
いかんせん、語彙が足りなさ過ぎです。
使い分けを調べようとして、その語自体載ってなかったときの空しさよ…。
広辞苑が変わるか、他の辞書が語彙を増やすか、とにかく何とかしてーーー!

中国語は講談社をメインに使ってます。
小学館のはとても良く作ってあり、頑張ってて愛情を感じますが、
見出し語がピンインなのが自分にはとても引きづらいです。
近世語を調べるのに中日大辞典、作文に現代漢語詞典、
外出時には新華辞典を使ってます。
応用漢語詞典(とこれの日本版の東方中国語も良いですね)。
それから、翻訳のときには光生館の「現代中国語辞典」は必ず引きます。
訳語がビシッとしているのと、ちょっと前の時代の語彙を削らずに残してあるので、
これ以外で見つからない語があるためです。

第二外国語だからと、ポケット版とか小型版の辞書を買うのは却ってもったいないと
思います。旅行とかなら良いですけどね。
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by silverspoonsjp | 2008-03-16 00:08 | 英語の本