本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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ハートで感じる英文法 会話編

なんだ今さらかよー!と石を投げないでくださいっ!
引っ越し荷物の積んどく本の地層からようやく発掘いたしました。
ああー私ももうちょい早く読んでればねえー受験は楽勝だったのに(…←図々しい)。

っていうか、受験生が読んだらマズイのかもね、この本。
薄々感じている学校英文法の不備な部分(学校では「これはそういうものなんだと覚えなさい」と丸暗記させられるような箇所)をずばり突いてくる内容なので、四択問題を解いたりするときは却ってマイナスになっちゃうかもしれません。

全編これ、はたと膝を打つ!の連続なんですが、最初に唸ったのは「if」の項目ですね。

「if」=①「もし」 ②「~かどうか」

と大抵の方は覚えていらっしゃると思いますが、この語は更なるパワーを持ってるんだ、と著者は言います。

と言っても、if自体は単に「選ぶ道が2つある」ことを示す言葉。この言葉の使い方のキモはその結び方だと言うんです。

「もし、値段をまけないと、他で買う」という脅し(?)文句の2つのパターン。

1) If you can't give me a better price, I'll look elsewhere.

2) If you can't give me a better price,I look elsewhere.

1)と2)で違うところは、1)の結びがwill を使っていて、2)は使ってない、ということだけです。そしてこの2文では相手に与えるプレッシャーが違うというんです。
1)は「他をあたることになるだろうね」
2)は「他に行くぞ」
 
ifの選択を行うと何がおこるかを示す、結びの文章をちょっといじるだけで、相手にかけるプレッシャーを調整することができるわけです。

学校でならう文法だと、ifの後ろが現在形(上でいうと2)ね)は一般的な法則を表す、とか説明する訳ですが、何のことはない、避けがたい結果だよ、選択の余地がないよということを、現在形が示しているということなんです。

言われてみればなるほどねーと思うような、ある語の喚起するイメージを、イラスト入りでわかりやすく示してくれるので、本当に勉強になります。あと、この本の良いところは、そのニュアンスを会話にどう生かすか、その具体例を示してくれていることです。

会話に文法は要らない、とか
文法を知らなければ会話はできない、という不毛な論議ではなくて、
実例を元に、微妙なニュアンスの違いや感情の込め方を表現の使い分けや文法の面から指南してくれ、結果として、文法オタクのための文法に疑問を抱かせる内容になっています。一読に値する本です。

大西泰斗/ポール・マクベイ著
NHK出版
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by silverspoonsjp | 2008-04-14 23:52 | 英語の本