本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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ブッククラブ

読みたい本を全部買ってたら、そりゃお金が持ちません。ネットで借りられるようになってから図書館の貸出サービスも利用しやすくなったものの、ジャンルによっては全然置いてないし(何のジャンル…?)

と、考える事は同じなのか、世の中にはブッククラブというものが存在いたします。
一口にブッククラブといってもいろんな形態がございます。
定期的に集まって、ある本について意見を交わす読書会のようなものもあれば、共同購入の形で本を定期的に購入する会のこともあります。子ども文庫のように、あるジャンルの本を集めた場所で本を読むのも、ブッククラブの一つですよね。

むかーしむかし、子ども向けの本(キンダーブック)を定期購読してましたが、これも一種のブッククラブかも。HPで確認したら、もう81年の伝統があるそうですね。なるほど、国語学者の金田一さんが「きんだいちブック」と思ってた訳だ…。

以前、Sonyやいくつかの会社が集まって、電子出版を配信するTimebook LibraryとTimebook Clubというシステムを作ってたことがあります。たぶんもうサービスは終了してしまったと思いますが、面白い試みでした。まあたぶん時期尚早すぎたんでしょうね。ここに参加してた企業のうち、新潮社はDSへ、シャープはケータイへ、配信先を広げたので、きっと無駄ではなかったんでしょうけど。

私の家の近くにはないので、その存在すら知らなかったのですが、貸本屋さんというのもまだあるそうですね。あと、マンガ喫茶とか。ただ、これらはブッククラブとは言いづらいでしょうね。

ブッククラブの第一の特徴は、会員制であることです。その点では、六本木ヒルズにある有料図書館「六本木ライブラリー」も一種のブッククラブと言えるかもしれません。

会員制というだけで、何か秘密めいたワクワク感を覚えるのは、イギリスものの見過ぎ?あるいは神保町に長く居すぎたせいなのか…。(本の街というくせに、◎花隆以外は街で見かけたことがない!とおっしゃる貴方、それはセンセイ方がバーだの会員制の場所だのに居られるからなのですよ-缶詰めになってる方もいますが-)

かくいう私も近頃のポンド高ユーロ高で全く洋書が買えなくなったため(アメリカ版が手に入るときはいいんだけど)、ついに意を決してブッククラブに入ることにしました。会員費は良心的ですし、欲しい本が揃っていて満足しています。難点といえば、図書館形式なので行かなくちゃいけないことで、会員費より交通費の方が高くつくし、仕事が混んでくると行かれないんだけど、まあしょうがありません。中国語の本だったら、中国食品店とかで借りられるのに…。

というわけで、早速シャーロック・ホームズもののリトールド版(外国人用にやさしく書き直したもの)を借りてみました。イタリアの出版社Black Catというところが出してるシリーズで、CDがついてるのと、挿絵がカラーできれいなのが目を引きます。

実際に中を読んでみると、語学学習用の本として優れた編集で感心しました。短編が何本か載っているのですが、冒頭にきちんと人物紹介があります。しかも「わたしは誰でしょう?」式のクイズ形式で、漫然と読みとばす心配がありません。後に続くお話の読み取りがスムーズになるような、さりげない工夫です。

CDを使って巧みに聞き取りの練習ができるようになっているページや、章末には書き取りの練習ができるようになっているページもありますが、いかにも練習問題という感じではなく、着せ替えのような穴埋め問題とか、自分がその場に居合わせたと仮定して短い手紙を書く問題とか、いずれもやってみたくなるエクササイズで、上手いもんだな~と感心しました。

章末に置かれている、作者・ドイルに関するコラムも面白く読みました。

難しい単語には脚注がついてるのですが、読み進むうちに不思議なことに気が付きました。普通、日本で出てる学習用の本なら取り上げるような単語は落としていて、keyとかgooseとか、基本単語じゃん?みたいな単語に注がついているのです。

思うに、きっとこの本に出てくる長くて(日本人にとっては)難しげな単語って、ラテン語起源なんじゃないでしょうか。だからイタリアの子は、長い単語には注が要らないのでは?どうかね、ワトソン君…?とホームズだけに推理してみたりする今日この頃です。


Sherlock Holmes Investigates
Black Cat
ISBN88-530-0017-1(CD付き)CDなし版もあります。
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by silverspoonsjp | 2008-06-05 22:53 | 本にまつわるエトセトラ