本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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第九の季節 第6楽章

このシリーズ(?)もなかなか終わらないうちに、合唱団の方は新しいレパートリーをせっせと練習しております。定期演奏会は来年9月だというのに…だいたい、プッチーニのミサ曲なんて、想像できます?誰も寝てはならぬ~(説教で~)♪とか、ある晴れた日にぃ~とか俗っぽい音楽しか知らないですもんね。

しかーし、これがなかなかの掘り出し物なんですよ。ちょっと現代音楽っぽい流れあり、なつかしの銀幕テーマ曲みたいな箇所あり。さすがオペラに才能を発揮しただけあって、美メロなうえに、とても歌いやすいです。しろうと合唱団なので初見で歌える人はあまりいないのに、1回目の練習のときでも結構歌えたそうです(すみません、休んじゃって)。

来年の話はさておくとして。今年を終えるために第九を終えねば!

悪夢の「敬虔」パートが終わり、ほっとするヒマもなく、気の毒なアルトの音頭取りで「ドッペルフーガ」が始まります。

Seid umschlungen Millionen!(ザイド ウムシュルンゲン ミリオネン!)
Diesen Kuß der ganzen Welt!(ディーゼン クス デア ガンゼン ヴェルト!)

いだきあえ、幾百万の人びとよ!
この口づけを全世界に!


ありゃ??どこかで聞いたことがある…ってそりゃそうです。これは例の、眉間にしわを寄せて歌う(違います)「いだきあえ」(白あえの親戚のようだ)のパートです。

ところが、「いだ…」と歌い出したとたんにソプラノが横から
「フロイデ 詩へ寝る 月照る フン犬…」と割り込んできます。

そう、この
「それでね、うちの姑が…」と人がしゃべっているのに、
「ちょっとちょっと奥さん聞いてちょうだい!」と参戦するヤツが
(しかもテノールやバスまで)いるのが、この部分のにくらしいところ。
フーガというと「かえるのうたが」「聞こえてくるよ」「ぐわぐわぐわぐわ」
と追っかけていくので(フロイデ!)遁走曲とも言われるわけですが(全世界に!)
この曲はそれが「いだきあえ」節(この口づけを全世界に!)と「フロイデ」節(飲めや歌えの花火大会)、2つの勢力のおいかけっこになっているので(フロイデ!)
いいから、人の話を聞け!


…失礼しました。このように叫びたくなってしまう、落ち着きのないパート、それがドッペル(二重)フーガでございます。そこはまさに、白あえとグロンド!、光と闇の2つの勢力がぶつかりあう、ペレンノールの合戦場。

年末だけにオーケストラも紅組白組に分かれ、「いだきあえ」チームを応援するもの、「フロイデ」チームを応援するものがおりますが、さっきまでソプラノを応援してたと思ったのに寝返りおって、トランペットめ…みたいな風に歌ってる方は感じておるわけでございます。

この部分は、どちらかというと「いだきあえ」部分が主役になっていて、ときどき、それこそ「フロイデ!」という花火がぽんぽん上がる、という風に聞いて頂くと面白いかもしれません。練習番号704小節以降、ソプラノには全く休符がありません。26小節ぶっ通し!しかも、最後は「全世界に!!」が上のラのまま、13小節ほとんど伸ばしっぱなし!フォルテシモにしたら良いって問題じゃないでしょう…(もう怒る気力もない)

そして、ある意味見せ場で終わってるというのに、ソプラノいじめはまだ続く。
フーガは終わったけど合唱はとぎれずに、「ひざまずけ!」パートが入ります。てことは、当然最後は、あの魔の12小節の再現部分が…お客さん!こめかみに十字マーク入ってますよ!ああ、星空の彼方よりも、手前にひざまづかなきゃいけない場所が、あるようなんですけど…

靴を投げられないように厳か(調子っぱずれに)歌いながら続く。
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by silverspoonsjp | 2008-12-16 23:44 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)