本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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カテゴリ:その他のことばの本( 3 )

皆さん ドブリ ビーチェル!

覚えた表現は骨までしゃぶる、銀の匙です。
感心にもまだロシア語を勉強しています。(←誰も褒めてくれないので自分で言っとく)

何事にも面倒くさがりなので、地道な外国語学習なんか大嫌い。
別に作家や通訳になる訳じゃなし、
そこに行きさえすれば、私が必要な程度の外国語なんて
簡単に覚えられるのですから(これは私だけではなく、たいていの人が)。
これまでもこうしたズルをして、すっかり味をしめているので、
なかなかこのらくちんな方式から思考回路が抜け出せません。

しかしまあ、社会人ではそうそうワガママも言えません。
ロシア語を勉強したいからって、さくっと旅行に行けるでもなし。
次のチョイスは語学学校だけど、お金がかかるし。
日本にいるロシア人の日本語の勉強をジャマする訳にもいかないし。

仕方ないので、ラジオのロシア語講座を使うことにしました。

昔、ラジオ講座だけで英語を覚えた!みたいな人の話は
イマイチ信用していませんでした。だって、ラジオは一方通行だし、
自分が言い間違えても直してくれないからです。
(私は、外国語が上達する唯一の方法は、自分で言い方を考え、
間違えて、直されることだと思っています。子どもはみんな、
そうやって覚えてますよね…)

第一、ラジオ講座の教材が、あまり面白くなくて…。
しかも、だいたいがリスナーをナメてるのか、簡単過ぎます。
ナニ威張ってるのかって?じゃー証拠を見せましょう。
ホラ、ラジオ講座のページにある、中国語レベルテスト。
a0003079_23574944.jpg


見て下さい、1位ですよ。(って同順二百数十人いるけど、でも
1位は気持ち良いですよね、あっはっは)っていうか、
こんなにたくさんの人が100点取ってて
レベル分けの役に立つわけ?

…とまあ、これまで歯牙にもかけて来なかったラジオ講座ですが、
全然知らない言葉には、今さらながら、かなり役に立つことに気づきました。
名付けて、絨毯爆撃方式。

1.ラジオの語学講座は本放送というのが毎日15分くらいあります。
これは、今書店で売られているテキストを見ながら聴くもの。
今年の講師は八島雅彦先生。ソフトな語り口で、ロシア語が好きでたまらない!という雰囲気を醸し出しているのが何ともGood。ゲストとのやりとりも軽妙です。簡単な内容の割に練習問題は手応えがある内容。
ただし、(私にとっては)聴きづらい時間に放送されているので、
直接聴くことが難しいし、今年の内容は表現中心で文法はあまりやってない。

しかし、ありがたいことに、この放送は「ストリーミング方式」で、
翌週1週間、ネット上で聴くことができます。1周遅れになりますので、
私はこれを復習に使うことにしました。

2.まいにち放送されてる語学講座にはもう一つ、
「アンコールまいにちロシア語」というのがあります。
これは2010年度(つまり2年前)に放送された内容と同じで、
全部通したテキストを売っています。

残念ながらCDはもう入手できません。なので、音声はラジオで聴くか、
らじる☆らじる」というネットラジオで聴きます。これを1日1課、録音し、
家に帰ったら必ず聴きます。つまり、これを本放送のように使っています。

2010年度の講師は柳町裕子先生で、あまり立て板に水でなく、しかも
とっても親しみのもてる解説で毎日楽しく聴いています。スキットも後半はとても自然で、使えそうな表現がたくさん出てくるし、初心者の苦手そうな内容は必ず繰り返してくれる親切設計でありがたいです。日本、しかも新潟を舞台にしているという点も物珍しく、また、ゲストのトークや文法の説明もよく練られていて、オススメの内容です。

3.そして、実はもう一つ、ラジオ講座を使っています。
それは去年(2011年)のバックナンバーです。
基本的にロシア語講座は半年で講座が修了し、
次の半年は再放送になるので、本は6冊、CDは6枚買えば済みます。
チリもつもれば結構なお値段ではありますが、教室に行くよりは安いと思って、
思い切って買いました。

NHK出版は今出てる号の1年前の1つ前の号までしかバックナンバーを
置いていないので、今からだともう4月号(5月号もたぶん)は買えません。

ですが、4月号なら、中味は10月号を買っても一緒です。
以下、5月号は11月号、6月号は12月号…と同じなので、
10月号から翌3月号まで揃えれば、一通りOKです。
2011年度は表紙がとても可愛く
(特に4月号と5月号が可愛かったんだけど…)、
CDとセットで持っていると、何ともいえず幸せな気持ちです。

また、2011年の講師は源貴志先生で、
文法がきっちり整理して示されているので、
後々役に立つと思います。
私はCDを録音して持ってあるき、スキマ時間に聴いて、
地道にコマ数を稼いでいます。

つまり、

3を2ヶ月先の内容まで-1を1週間先の内容まで-2を1日1課

進んでいるので、何気なく2回復習することになり、
しかも文法事項は同じなのに、テキストも単語も異なるので、
飽きずに続くという仕掛けなのです。
(実際には、この前ご紹介した「初級ロシア語文法」
復習にもなっているので、
ほぼ同じ文法内容を4回学習することになります)

そして、3が全部終わったら、同じく源貴志先生がこの年のテキストを
中心に編んだという、「ロシア語練習ドリル」NHK出版に手を付ける
予定です。実は、それぞれの文法事項が終わった時点でちょっと
やってみたんですが、今の私には例文が難し過ぎる…。
でも、半年が終わった時点ならちょうど良いくらいだと思います。

ということで、果たしてどのくらい効果が上がるか、半年後のお楽しみです!
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by silverspoonsjp | 2012-04-24 23:55 | その他のことばの本 | Trackback | Comments(0)

初級ロシア語文法

この秋(って去年ね…遠い目)、ロシアに行って参りました。

ロシアといえば、神保町の住民なら、
「バラライカ」のロシア!
「ナウカ書店」のロシア!
「サラファン」のロシア!
おや、結構ゆかりが深いですね。おっと、そうそう、
「ニコライ大聖堂」のロシア!

そして、指輪ファンなら当然、
シュロブ大好物マトリョーシカのロシア!(こらこらこらこら!!)

際限ないのでこの辺でやめときますが、気が付かなかっただけで、
結構ロシアって身近にありますね。
そういや昔から結構ロシアのモノが好きだったんでした。
映画とか、音楽とか、絵とか、SFとか…。
今は独立しちゃってる地域のモノが多いから、正確にはロシアじゃないけど、
ソビエトっていうと、イメージまた違うし。

ま、とにかく、遅い夏休みが取れたのと、いまはツアーじゃなくてもロシアに行ける、という人の話を聞いたので、これはチャンスとばかり、出かけてみたのでした。

そしたらもう、ツボにはまったの何のって。
うら寂しく寒々しい平原や、ひっそりした森をバックに、
絵から抜け出して来たような美しい人々や建物。
物見遊山で覗く教会、覗く教会、どこでもめちゃくちゃレベルの高い
アカペラの合唱が聞こえ、(もちろんby普通の信者さん)
街のカフェではびっくりするほどおいしいお料理が…。

これで気に入らなかったらヘンですよ。
物価が高いのが玉に瑕だけど。
まあ、東京よりは、安かったですけどね…。

以来、人に会うごとに旅行先にはロシアを勧めまくってる私。
(ご興味があれば、旅行の様子も別のところに書いたので見てやってください)

さて、そんなに面白かったロシア旅行ですが、一つ残念なことがありました。
それは、ロシア語がほとんど分からなかったこと。

ロシア語の旅行会話本がとても良くできていたので、
ほとんどそれで用は足りたし、片言のロシア語でも
皆さん、それなりに親切にはしてくれたのですが、
じっくり観察できるという利点はあるもの、言葉がちゃんと出来ないと、
テレビの紀行番組を見ているみたいで、良いことも悪いことも
ダイレクトに心に響いてこない気がします。

日本人には言われたくないと思いますが、
とにかくモスクワでは英語が通じないし、二カ国語表示はほとんどありません。
(ゴンドールに王が必要ないのと一緒ですかね…)
サンクトペテルブルクの人は結構英語ができたんだけど、
せっかく英語圏以外の国に来たのに、それじゃ面白くないですもんね。

で、きちんと勉強しようかなと思って、読み始めたのがこの本、
黒田龍之助 著 『初級ロシア語文法』(三修社)。

えっ、会話のために勉強するんでしょ、何で文法が必要なの…?
と自分が思うけどこればかりは仕方ありません。
何せロシア語には「一致」と「変化」という厄介な性質があるので、
旅行会話帳の単語を入れ替えただけでは、通じる文章にならない(らしい)んですよ。

「一致」と「変化」 なんだそりゃー?
知りたいでしょう?!
ほら、文法書を読まなきゃ、と思うでしょ?!

取りあえず私はそう思ったので、まず文法書から始めることにしました。
外国語は音から、がポリシーではありますが、何とおいしいことに、
この本にはばっちり音声CDが付属しています。

しかも著者が、あの「羊皮紙に眠る文字たち」の黒田龍之助先生ですよ!
当然、文法用語の知識をひけらかそうとして書いているとしか思えない、
凡百の類書とは比べものになりません。

著書にはほとんど目を通しているくらい、好きな先生の本なので、
当然学習にも身が入る…といいなぁ。

400ページもあって、ボリュームもばっちり、お得感満載。
しかも、課をとても細かく分けている上に、各課が扉で始まっていて、
実質4ページ進むと1課が終わり、非常に達成感があります。
本当に小さな工夫ですが、見開き単位でレッスンが進む本が
いかに見えないストレスを与えるか実感しました。

まあ、ただロシア語は、
キリル文字が何とか読めるくらいまでは嬉しいんだけど、
日本語遣いにとっては発想の違いが大きくてやっぱり大変。
複数形なんて男性、女性、中性の他に、最後の文字によって
作り方が微妙に替わったり、アクセントの位置が変わったりと
正直面倒…と思っていたら、先生のこのお言葉。

「このように、ロシア語は複数形の作り方一つとってもこれほど複雑であり、
学習者を飽きさせることが決してないのです。」


どうですか、モノは考えよう このポジティブ思考!
私なんかすっかり感化されてしまい、変化表を見ると、
ああ、これがロシア語流のおもてなしなのね、お気遣いすいません。

と思える境地に…


なりたいなぁ…。

周りの人にロシア語の勉強始めたんだ~と言うと、
意外な人が
「自分も勉強したことある」
「英語塾の先生が実はロシア語専攻だった」
「(バレエを極めたくて)ロシア留学を本気で考えたことがある」
「ロシア語で I love you」が言える」
「実は自分、正教徒」(マジですか!?)
と言い出し、ロシア語学習人口の多さにも驚く今日この頃、
もし皆様がロシア語に興味をお持ちだったり、
あるいは過去に囓って挫折していたり、するならば、
ちょっとご覧になってみると、毎日が楽しくなるかも知れない本でございます。

健闘を祈る!
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by silverspoonsjp | 2012-02-26 21:06 | その他のことばの本 | Trackback | Comments(0)
いやー、ホントに今日はびっくりしました。

お休みだったんで映画を見に行ったんですけど、上映途中でいきなり地震が。
1回揺れただけで、そのまま上映は続きました。

終わってロビーに出てようやく、地震ではなく、近くで爆発事故があったと知りました。
しかも現場は、たった2ヶ月前に住んでいた家から500メートルと離れてません。
もし元の場所に住んでたら、映画を観るときは必ず前を通っていた場所です。
次の回を見るつもりなら、巻き込まれてたかも。

外へ出ると格段煙も炎も見えず、あまり被害はなかったのかとそのときは思ったのですが、これまで見たこともない数の消防車が集結し、救急車が通りから外へ溢れるほどやってきていたところを見ると、かなりひどかったのでしょうか。せめて被害が最小限であったことを祈ります。

さて、本日のエントリーは上記、ラテン語学習本でございます。
この本には本当にびっくり、まさにセンス・オブ・ワンダー本です。

だって、「~語のしくみ」シリーズの統一仕様とはいえ、ラテン語本でCD付きですよ!?

ラテン語といえば、死語でありながら未だ至るところで使われている、日本人にとっての漢文みたいな言語です。死語というからには、当然、習うといえば書き言葉なのかと思ったら、なんと、本の頭からしばらくは、ずーっと発音練習なんですよ。

しかしこれはなかなかナイスな構成で、意表を衝かれると同時に、すぐにラテン語の世界に入っていけました。なにしろラテン語はローマ字読みなんで、書いてあることがすぐにスラスラ発音できてしまいます。

まったくの初心者なのに

「われ思う。ゆえにわれあり」(コーギトー・エルゴー・スム)

なんて難しい文章がすぐ読めちゃう嬉しさ(ラテン語の表記が上手くブログで出ないので、原文は本を見てチェックしてくださいね)。この達成感が思いっきりモチベーションを高めてくれます。しかも、この文章、御覧の通り真ん中の発音がのびるので、発音してみると思いっきりマヌケなんですよね…

第2課に行くと、もう速攻、遺跡に書いてあるラテン語が発音できちゃうし、意味もわかっちゃう。ラテン語は難しいって聞いてたけど、なーんだ、簡単じゃーん。(←と思わせる見事な作戦)

例文も良く考えてあって、おおと思うようなのが挙げられています。聖書、文学のみならず、文具好きにも良く知られている「クオ・ウァディス(あなたはどこへ行くのか)」とか、P.S(ポストスクリプトゥム・追伸)とか。

ま、私は直接業務でラテン語は関係ないんで(?)、個々の単語の意味はどっちでもいいんですが、それでもラテン語にまつわるあれこれのエピソードは面白く読みました。

例えば人名は、個人名・氏族名・家名となっており、
ガーイウス・ユーリウス・カエサル といえばユーリウス一族のカエサル家のガーイウス君という意味だそうですが、いかんせん個人名のレパートリーが少ないので同姓同名さんばっかりになってしまい、大小を付けて呼ぶとか。(大カトー、小カトーとかね。ちなみに、この大小は年長年少という意味だそうですが、それぞれMilor,Minorと書きます。メジャーなカトーとマイナーカトーって覚えてしまいそう…)

口語は戯作の中に残っているということで、ちゃんと話し言葉のレッスンもあります。答えの「はい」という言い方がないというのも面白いです。代わりに、「そうです」「確かに」に当たる言葉で答えるんですって。何か、時代劇で「如何にも」「左様」といい「はい」って言葉がないのを連想しました。

後半に行くと、前半ほどのキレはなくなって来るんですけど、日本の建物に刻まれたローマ字を読んでみたり、グレゴリオ聖歌「グロリア」を解読してみたりと、最後まで飽きさせず、新鮮な驚きを提供してくれます。

本のサイズも新書判がちょっと大きくなったくらいで読みやすいです。

小倉博行著
白水社
1600円
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by silverspoonsjp | 2007-06-19 23:30 | その他のことばの本 | Trackback | Comments(2)