本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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カテゴリ:素敵なヴィジュアルの本( 86 )

Vespa


 イギリスはロンドンのセシル・コート(Cecil Court)7番地にあります、イタリア書店で購入した本。イタリア語で書かれており、見事なまでにわかりません(^^ゞ
 しかし、この表紙があまりにも可愛くて、中を見もせず即!買いました。とにかく、目次から最後のページまでお見せしたいほどすばらしい!おしゃれだけれどとても温かみがあり、図版、レイアウト、すべてが完璧です。
 あるいは、この本の主題であるVespaの、愛嬌のあるコロンとしたフォルムや乗っている人が外界からほとんど遮断されず風を受けて軽々した感じに見える、といった良さを表現していくうちに、自ずとこのような良い本になったのかもしれません。
 ベスパ(Vespa)とはイタリアPiaggio社製のスクーターです。跨らなくて良いためスカートでも乗れます(「ローマの休日」でアン王女も乗ってました)。日本では松田優作扮する「探偵物語」の工藤ちゃんが乗っていてご記憶の方もいるでしょう。本書はその前史(piaggioは飛行機も作ってたんですね~)、そして1945年から2003年にいたるべスパの機種、その時代の写真に写るべスパ、ポスター(他社のスクーターのものも含む)などを取り合わせて紹介しています。最後に型番ごとのカタロゴ(?)も完備。乗り物好きにはたまらない1冊です。なお、べスパのサイトはこちら
壁紙もダウンロードできちゃいます。

Giunti Gruppo Editoriale Firenze
ISBN 88-09-02457-5 
333p. 264×225ミリ
2003年 
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by silverspoonsjp | 2004-04-03 23:36 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(0)

Kuinkas sitten kavikaan?



ご存じ、「ムーミン」のしかけ絵本。トーベ・ヤンソンの初めての絵本だそうです。
とてもシックな色合い。各ページには切り絵のように切れ込みが入っており、次のページが見えたり、前のページの人物が覗き込んだように見えるなど、凝った作りになっています。表紙をめくると、こんな風に丸く穴があいてます。文字はすべて書き文字です。
 実は、北欧神話に関する講座に出席したときに、講師の伊藤盡先生が紹介してくださった本で、読みたくてずっと探していました。
 当初、北欧本画廊スカンジナビア・ギャラリーという関西のお店のサイトで見つけたのですが、応対してくださった方がとても親切で、東京のお店をわざわざ紹介してくださいました。というわけで、この本は、「Craft Space わ」(東京・渋谷)で求めたものです。
 ここの店長さんも大変親切な方で、いろいろな本を紹介してくださいました。この本にはスウェーデン語版もありますが、フィンランド語版の方が印刷がきれいなんだとか。
「それからどうなるの?」という邦題で、講談社から翻訳も出ています。こちらは、フィンランド語版で切り込みが入っているところにハサミマークがついています。自分で切りとってみましょう、という趣向らしいです。
       *              *                   *
 ちなみに、トーベ・ヤンソンはホビットの冒険のフィンランド語版の挿絵も描いています。増刷中だそうで、今か今かと出来を待っているところです。

ISBN 951-0-08687-8
208×285ミリ 28ページ WSOY 


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 ・Suuri Muumikirja
 ムーミンの大いなる本、という意味だそうです。「それからどうなるの?」を含む3つの絵本と、人形アニメの挿絵を配したお話、トーベ・ヤンソンによるコミック、ムーミン・ママによるレシピ、そしてムーミン谷の歌の楽譜8曲が入っているお買い得な本。ただし、しかけ絵本には切り込みが入っておらず、平面に印刷されています。
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by silverspoonsjp | 2004-04-02 16:30 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(0)
 

 ロンドンの地下鉄についての公式ハンドブック。鉄道好きにはこたえられない1冊です。
 1863年、世界で初めての地下鉄がPaddingtonとFarringdonの間を運行しました。以来、ロンドンの地下鉄は延伸を続けています。
 ロンドンにある交通博物館で購入しましたが、現在の紹介が主で、期待してたほど昔の写真は入っていませんでした。でも、これはこれで西暦2000年の記録として価値あるものだと思っています。
 路線ごとに駅の入り口や構内のロング写真が豊富に出ていますので、公共建築の写真がお好きな方にもお勧めです。
 惜しむらくは、小ぎれいな写真や人がいない写真が多くてリアルなラッシュ風景がないことと、改札や構内各所のアップ写真があまりないことでしょうか。前者はオフィシャルガイドなので、当然避けるとこでしょうけど、後者はなぜかチョコバーの自動販売機が人気だとかいろいろ面白いので、ぜひ入れて欲しかったところ。切符や駅員さんグッズの写真もあったらよかった(欲張り)。
        *              *                *
 ロンドンにはまだ1回しか行ったことがありませんが、頼りにしていた「まあるい黄色の地下鉄サークルライン」がしょっちゅうストップして困りました。ほんの2つ先くらいの駅に行くのに何回乗り継いだことか。さらに、怒り狂うお客さんを前に逆ギレする駅員さんが多く(こっちは旅行者で気楽な身分だったけど)、ある意味、見所は尽きません。
 一度でもロンドンの地下鉄に乗ったことのある方なら似たような感想をお持ちかと思いますが、車両がカマボコ型で狭く、Tubeの名の通りの形です。新聞紙だの何だの、ゴミに足を取られて前進するのが難しい車両もありました。
 列車に限らず、イギリスのものって天井が思ったより低いです。二階建てバスも天井が低いし、建物もそうで、あんなに背が高い人が、よくこんなに天井低いところに暮らしてるな、って思ったことが何度もありました。横浜に開港資料館という建物があり、その昔は英国領事館だったのですが、階段は狭いわ、ホールの天井は低いわ、明治のイギリス人は現在比70%縮小くらいだったのかと思っていたら、本国でもこうだとは、一本とられました。

ISBN 18541422-6
240×208  Capital Transport 2000年


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 台湾鉄道伝奇
 鉄道ものは各国に力作がありますが、この本は中でも好きな1冊。
 台湾みたいな狭いところに、こんなにいろいろ列車が走ってたことに驚かされますが、歴史をひもといてゆけば、ここにもやはり、日本統治の影がさしているのでした
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by silverspoonsjp | 2004-04-01 09:37 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(0)

うろんな客

 
 もう、邦題がいいでしょ?明治の小説じゃあるまいし、うろんですよ、うろん。
 原題は「The Doubtful Guest」。どうやってこの訳を思いつくかな?
 
 あ、内容はですね。
 小さな絵本のような体裁になっておりまして、左が韻文、右が線画による挿絵になっています。この、水鳥とペンギンとゴクリを足して3で割ったような奇妙な生物が、突然現れたうえ、傍若無人なふるまいを続けてはや17年―という、なんとも奇妙なストーリー。訳者によるあとがきでタネ明かしのようなものはありますが、どこまでいっても「うろん」なことには違いありません。

 本作はエドワード・ゴーリーによる絵本のうちでは一番一般ウケする内容&絵柄といわれており、事実、私も彼の他の作品はちょっとスパイス効きすぎてて苦手です。人物の服や暗~い感じ、口の右端だけがふふっ、と笑っちゃうような感じが、イギリスの昔の作家かと思っていましたが、作者はアメリカ人で、亡くなったのは2000年とごく最近だそうです。
         *              *              *
 日本版では原文と訳文が同じページに載せられています。原作の韻文の評価についてはわかりませんが、訳はともかくツボにはまりまくり。
    ともすれば 訳のわからぬ むかっ腹
 風呂のタオルを 一切隠蔽
  It was subject to fits of bewildering wrath.
   During which it would hide all the towels from the bath.
 気に入りし 物をひそかに 運び去り
 池に投げ入れ 保護に尽力 
  It would carry off objects of which it grew fond.
  And protect them by dropping them into the pond.


 これに、限りなく陰気(…)な挿絵が添えられており、奇妙なワビサビ感を醸し出しております。

エドワード・ゴーリー著
柴田元幸 訳
ISBN 4-309-26434-4
160×135   河出書房新社 2000年(元版 1957年)

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・柴田 元幸 ほか著 『エドワード・ゴーリーの世界』
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by silverspoonsjp | 2004-03-28 22:38 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(0)

いしがきにっき

 沖縄・石垣島へ旅行に行ったとき見つけた私の宝ものです。カラーと白黒と交互に見開きになっていて、どちらにも味のある水彩のイラストが入っています。中はこんな感じ。

 地元の人は、方向を示す「右」や「左」の代わりに「東」や「西」を使う。


 そんなのうちの地方でも言うよ~。と思った方、まだ話は終わっていませんよ♪

 目の前にあるものに対しても同様で、たとえば「テレビの東」、「机の西」と平然と言ったりする。

 どうですか? 
 文章も絵も全然気取っていなくて、でも、読んでいるだけで石垣島の良さが心に染みとおってくるようなステキな本です。
 沖縄の本屋さんを何軒か回ってみましたが、ひるぎ社の本など、沖縄発行の本がかなりのスペースを占めていていいな、と思いました。私の乏しい経験では、郷土関係の本の出版(や販売)が盛んなのは1位沖縄、2位神奈川な感じでしたが、いかがでしょうか。
 うちの地方にはこんな面白い出版物がある!という皆様、ぜひお教えくださいませ!

沖中俊彦,沖中えみこ共著
184 x 128  363p  しかくまめ 


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 追記です。
よもや、と思ってネットで検索してみたら、関連サイトがありました!
こちらです↓。どうやら、「いしがきにっき」は完売しちゃったようですが、続編もあるみたいです。  「しかくまめ」http://c2c-1.rocketbeach.com/~s-mame/shoptop.htm
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by silverspoonsjp | 2004-03-28 22:00 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(0)

 ソヴィエトの生んだ天才建築家、メーリニコフ。その作品は美そのものでありながら、常に用途にあった機能を発揮したといいます。「ノヴォ・リャザンスカヤ通りの貨物車両専用ガレージ」といった作品が、それを証明しています。
 党派争いに加わらず、政治にもかかわらず、建築様式主流派への宗旨替えも一切行わなかった彼は、建築家としては抹殺され、作品は譴責の対象となります。しかし彼のその高潔な人格は曇ることがなかったと、息子さんは述べています。存命中に再評価がなされたのは、不幸中の幸いというべきでしょう。
 本書は、2002年、東京のギャラリー間で開かれた回顧展に合わせて出版されたものです。1920年から30年代にかけてのメーリニコフの主要な作品について設計図、写真、関連資料など、彼の人となり、作品を、さまざまな角度から知ることができます。各建築物に添えられたメーリニコフ自身による作品設計についてのことばは、示唆に富むものです。その一部。

 
未来の都市。街路という街路は緑に覆い尽くされる。しかも歩行者専用である。車道はその下をくぐる(除雪の必要も、凍結の心配もない)。さらに下には動く歩道。一番下には高速道路。



280 x 220  120p  TOTO出版 


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 ・ロシア建築案内
 上記の監修者による、めくるめくロシア建築ワンダーランド。ガイドブックのような体裁なので、眺めていると、この建築を見るためにすぐリュックをしょってロシアに行きたくなってしまいます。
 モスクワ、サンクトベテルブルグ、黄金の環、ヴォルガ川流域、ウラル、シベリア、極東までカバー。写真もきれいですし、解説は建築から見たロシア史にもなっています。
 ロシアの教会建築もきれいですよね。中に一歩足を踏み入れたら、パラジャーノフの映画のような、不可思議な夢を見そうです。
 手元に置いて損のない一冊。
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by silverspoonsjp | 2004-03-28 21:51 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(0)