本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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さて、仕事の合間に休憩。

7月20日にお目見えしたばかりの、新しい古本屋さん(ってヘンな表現ですね)。
美術書を中心に扱っています。

店構えは、まるでここは目黒?と思わせるような、オシャレなもの。
平台と壁面の陳列スペース、そして奥には大型本が並んでいます。
クリムトの素描集復刻版、2万5000円!なんて、畳半畳分もあって、
この大きさの割に安い!とか妙なこと考えたりします。

中味の方はこれからという感じですが、古書店はもとより食堂からカフェまで、見てくれよりボリューム最優先の神田神保町に風穴を開けることはできるのか?!
大いに期待したいところです。

千代田区小川町3-16
10:30-19:00
03-3291-7170

最寄り駅:JR御茶ノ水(はかなり遠い)
東京メトロ神保町(徒歩6分くらい)
東京メトロ小川町駅(徒歩8分くらい)
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by silverspoonsjp | 2004-07-30 22:51 | Trackback(2) | Comments(2)
地下鉄コヴェンド・ガーデン(Covent Garden)駅近く、昨日ご紹介したセシル・コートからもすぐにあります。アート・ジャンキーの店と自称するだけあって、三方の壁にギッシリ面白そうなアート本が並んでいます。

どれもこれも欲しくなりさんざん迷ったあげく買ったのは、スイスのデザイナー集団BüroDestructの作品集でした。アート本はとにかく高いし重い本は持って帰れないし、その他の本は諦め、後ろ髪を引かれつつ泣く泣a0003079_1215257.jpgくお店を後にしました。

ところが日本に帰国して、渋谷パルコの地下の洋書ロゴスに行ったら、目をつけた本がほとんどそのまま並んでいるではありませんか。ひょっとして提携してる?

アートグッズも多少おいてあります。入荷は、時期によるみたいで、私の行ったときはあいにくほとんど置いてませんでした。

8 Earlham Street  London
Tel:020 7240 8498


営業時間
Mon-Sat: 10am - 7pm
Sun: 1pm - 7pm


Magmaのサイトはこちら
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by silverspoonsjp | 2004-07-28 01:27 | 書店めぐり海外編 | Trackback | Comments(4)
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地下鉄のレスター・スクエア(Leicester Square)駅近く、チャリング・クロス・ロードという広い道があります。チャリング・クロス自体、古書街として有名ですが、セシル・コートはそこから入る小路です。古書店と新刊書店ばかりでなく、イラストを売る店、コインを売る店などが並んでいます。書店の数はそれほどたくさんはありませんが、お勧めの本がショーウィンドウにディスプレイされていて、入りやすい雰囲気です。この道沿いにあるイタリア語専門書店で、Vespaという本を買いました。

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by silverspoonsjp | 2004-07-26 23:46 | 書店めぐり海外編 | Trackback | Comments(0)

ある日突然ぽんと、考えを違う次元に投げ出してくれるという点において、数学はもっともセンス・オブ・ワンダーに満ちている領域といえるかも知れません。その表現方法が難解であるゆえに、「数学の文法」をつかみそこねた私のようなものにとっては、指し示された不思議を存分に味わうわけには到底行かないのが残念ですが。

この本のバッハは、18世紀の大バッハのことで、音楽家。エッシャーは「騙し絵」で知られる20世紀の画家。ゲーデルは20世紀の数学家です。お互い、まるで関係なさそうではありますが、この本では彼らがそれぞれの分野で提示した「不思議の環」について語ります。

直感的にとらえることのできる「不思議の環」はエッシャーによって描かれたものかも知れません。目に心地よいパターンを繰り返しながら、『メタモルフォーゼ』に見られるように、主題からどんどん離れてゆき、また元へ戻るのです。絵は有限であるのに、そこには「無限」が内包されています。

バッハの例でいうと、彼は潜在的な無限が存在するカノン、「諸調によるカノン」を作曲します。プロイセンの宮廷に招かれたバッハは、王に与えられた主題を使ってカノンを作ります。主題からどんどん遠のいていくように聞こえるカノンは、転調を繰り返して高まってゆき、1オクターブ高くなって元の調に自然に戻ってゆくのです。バッハはこの音楽の無限性を意識し、余白に「転調が高まるとともに、王の栄光も高まりゆかんことを」と記しているそうです。

そして、この「不思議の環」を数学的体系の中に発見したのがゲーデルでした。 
 
これらのパラドクスには、共通の犯人がいるように見える。それは自己言及、あるいは「不思議の環」性である。そこでもしすべてのパラドクスを追放するのを目ざすなら、自己言及とそれをひき起こすものを一切追放してしまえばよさそうなものではないか?これは見かけほどやさしいことではない。どこに自己言及が起っているかを見わけることさえ、むずかしいことがあるからである。(中略)

 次の文は誤りである。
 前の文は正しい。
 
全体として、これらの文はもとのエピメニデスのパラドクスと同じ効果をもっている。しかしひとつひとつは、どちらも無害であり、しかも有用でありうる文である。不思議の環という非難はどちらの文にも結びつけられない。ただ両者がたがいに指示しあうそのしかたに結び付けられる。


残念ながら私はこの本を、私のレベルでしか読むことができませんでした。読む人が読めば、もっと異なるものを、この本から引き出すことができるでしょう。そんな期待がもてる本。

野崎昭弘、はやしはじめ、柳瀬尚紀 訳
ISBN-4-8269-0025-2
白揚社 5500円 
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by silverspoonsjp | 2004-07-25 23:18 | センス・オブ・ワンダーの本 | Trackback(1) | Comments(2)

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空中線書局の展示を見に行ったときに注文しておいた、私家版の本が届きました。
著者であり、装丁者でもある未生響さんによる限定本。
「宇宙的郷愁」を感じさせる、鉄塔や有刺鉄線などの写真をOHPシートのような透明のフィルムにはって、文字もその上にプリントしたもの。銀メッシュの表紙といい、タイムカプセルのような印象です。

空中線書局
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by silverspoonsjp | 2004-07-25 00:13 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(3)

幡桃(ぱんたお)

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皆様こんばんは~。暑いですね。

中国では、この時期限定で食べられる幻の桃があります。その名は「ぱんたお」。
漢字で書くと「幡桃」。そう、孫悟空の大好物でございます。「幡桃会」に紛れこんだ悟空は、
1口食べると千年長生きの桃をガツガツ食べてしまったのでした。(「1口食べるとお腹いっぱい」なのはレンバスね)。平べったい変な形をしていますが、この中に桃のエキスがぎゅっと濃縮されている感じなのです。

本場では、この桃を見かけたら有り金全てはたいて買え!とまで言われているそうです。
日本でも作られていますが、確実に手に入れるにはお店に予約しておくしかありません。
果物まで予約制か…とげんなりしますよねえ…。ちょっとしか穫れないのでは致し方ないですが。水ナスに匹敵する、わが家の夏の贅沢です。
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by silverspoonsjp | 2004-07-21 20:06 | プチ日記 | Trackback | Comments(16)

これは、不眠の本であるだけでなく、旅の本である。
不眠はこの本を書いた人間に属し、旅行は旅をした人間に属している。


こんな魅力的な序からはじまる中編小説。黄昏の雰囲気につつまれた静かな物語です。失踪した友人・シャヴィエルを探しにボンベイにやってきた男。小さな手がかりを追って、夢ともうつつともつかぬインドの夜の旅が始まります。

駅の時計が十二時を告げた。僕は眠気が襲ってくるのを感じていた。線路のうしろの公園からカラスの啼き声が聞こえてきた。「ヴァラナシというのはベナレスのことですね」と僕は言った。「聖都でしょう。あなたも巡礼に行かれるのですか」
 僕の連れはたばこを消して、軽く咳をした。「私は死にに行くのです」と彼が言った。「あと何日も生きられないのです」そう言って、彼は頭の下の枕の位置をなおした。「もう寝ましょう。あまり眠る時間は残っていませんよ。私の汽車は五時発です」
 「僕のはすこしあとです」僕は言った。
 「ああ、心配ありません。ボーイが時間に起こしてくれますよ。こうしてお会いした姿では、もうお目にかかることはないでしょう。このスーツケースではね。よいご旅行を」
 「あなたもよいご旅行を」僕はこたえた。



蒸し暑い夏の夕暮れにこの小説を手に取ると、まだ見ぬインドの喧騒に包み込まれるような気持ちがします。しかし、そのインドはどこにあるのでしょう。実際に行ってみてさえ、それは本物ではなく、私の心が映し出す影に過ぎないのかもしれない。

あるいは、旅とは元来そういうものなのかも知れません。

本作品は映画化もされており、物静かな主演のジャン=ユーグ・アングラード はこの作品の雰囲気にぴったりでした。ラストを除いては…(フランス映画ならこんなラストがお好みかもしれないけど)。
訳は須賀敦子。抑制がきいた、深みのある文章です。


須賀敦子訳
ISBN  4560070997
新書版  163p  白水Uブックス 1993年
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by silverspoonsjp | 2004-07-20 22:22 | センス・オブ・ワンダーの本 | Trackback | Comments(6)
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おとといに引き続きまして、レーベジェフの絵本。全然画風が違います。器用な人ですね。

パステル画でしょうか、洒脱なタッチで描かれています。学校に上がる女の子が、飼い猫に一生懸命言葉を教えようとするお話。
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by silverspoonsjp | 2004-07-16 22:46 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(8)
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本日も、展覧会で買った復刻絵本からです。

立派な毛皮のコートを着て、子犬や帽子箱や、カラフルな荷物をたくさん持って汽車旅に出るご婦人。全部の荷物に札をつけて、さあ出発です。
荷物を下ろすと、なんとびっくり、子犬は大きくなっていました…という内容。

表紙はきちんと刷れているのでわざとだと思いますが、中の刷り色が微妙に重なっていたりするのがとても味があります。

復刻されたのはシンプルな再販本。版を重ねるほど、貨車にマークが描かれるなど、絵が写実的になっていきますが、この版のあっさりした感じが好きです。

@museum
展覧会場および一部の書店のみ分売中。
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by silverspoonsjp | 2004-07-15 23:27 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(4)
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昨日に引き続き、「ロシア絵本」の展覧会で買った本からです。「幻のロシア絵本」復刻シリーズの第9巻目。

旅する受け取り人の後を追って、書留郵便は世界を旅します。少ない色数、シンプルな画面構成ながら躍動感にあふれ、旅と郵便の楽しさが伝わる本です。

@museum
展覧会場および一部の書店のみ分売中。
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by silverspoonsjp | 2004-07-14 21:38 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(4)