本と読書をめぐる冒険


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展覧会を見に水戸芸術館に行ってきました。鈍行列車で行ったので1日がかり、まさに「関東甲信越小さな旅」状態でした。

と思っていたら意外に早く着き、こんなことなら事前に面白いお店でもチェックしとけば良かったなあ、とちょっと後悔していたところ、途中の商店街に本の読めるティールームがあったり、目当ての水戸芸術館前でフリマをやっていたりと盛りだくさんな1日になりました。

そして、イベントの一環としてこんな事も…。中目黒や青山のお店にお邪魔しているcowbooks(カウブックス)が移動図書館のように芸術館前で店開きをしていました!
フリマに来たご近所の人、展示を見に来ていたいかにもアート系の人、いろんな人たちの熱い視線を浴びていました。

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宝島のバックナンバーその他、良い本が揃えてありましたが、ちょっと値段が高かった…。良い本だからしょうがないけど、出先でそんなに現金の持ち合わせないもの…
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by silverspoonsjp | 2005-03-28 23:00 | 書店めぐり国内編
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茨城県の水戸芸術館で本日(2005年3月27日)まで行われていた同名の展覧会のカタログです。出版社が発行しているため、書店で購入できます。

1961年にイギリスで創刊された雑誌「アーキグラム」は、当初コピー紙1枚の簡単なものでしたが、発行を重ねるごとに規模を拡大し、メディアでも注目されるようになっていったといいます。

「アーキグラム」という誌名が「アーキテクチャー+テレグラム」の造語、ということからすると、雑誌のジャンルは「建築」になるんでしょうが、通常の建築雑誌とはおよそかけ離れた内容で、まるでSFの同人誌かSF映画の設定資料集みたいな感じです。

それもそのはず、「アーキグラム」の編集メンバーが追求していたのは現在進行中のプロジェクトや出来上がった建物ではなく、未来のプロジェクト、人と建築との関係はどうなるべきかというコンセプトそのものだったからです。

まだ存在しない未来の建物や都市の景観、環境を、彼らは建築の図面以外にも、誌面を埋め尽くす雑誌のコラージュや落ち着きのない(?)イラストレーションで表現しました。当時「建築界のビートルズ」と呼ばれたほどのインパクトがあったといいますが、そのビジュアルデザインは今見ても十分衝撃的です。

残念ながら展覧会は今日で終了してしまいますが、行かれなかった方も本書を見れば、ある程度展示の雰囲気がつかめると思います。展示会場をそのまま写真で収めているため(制作日数が限られている図録の編集方法としては、これはなかなか上手いアイディア)、実際の展示物を見るのとかなり近い感覚です。オールカラー、さらに雑誌「アーキグラム」の復刻サンプルも挟みこまれるという手の込んだ造本で2800円とはずいぶんお買い得な気がします。

ただ、テキスト部分が非常に少なく、個々の展示品についての解説はありません。だから、純粋に写真を見て楽しみ、巻末の磯崎新のアーキテクチャーメンバー、ピーター・クックへの貴重なインタビューを楽しむ、という本ですね。

最近、美術館と出版社のコラボレーションによる図録、というのがますます増えてきました。コラボの仕方によっては、美術館側では経費を節約できるメリットもあるのでしょう。図版の使用料が発生するような展覧会では本の価格が上がりすぎるのでできないだろうし、美術館に行かなければ買えない、という希少性は薄れますが、展覧会自体の文化全体にもたらす意義を考えると、展覧会に行かれなくても、または終わったあとも図録が買える、という動きは今後も広まってほしいと思います。

ピエブックス 2005年
A4変型 128ページ
ISBN:4-89444-419-4
2,800円

本のHPはこちら

展覧会の感想文はこちら
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by silverspoonsjp | 2005-03-27 13:15 | 素敵なヴィジュアルの本
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 むかし、東方に聚慎<ジュチン>という国がありました。そこには、隠密裏に地方を回り、悪政を敷いた官吏を王に代わって糾弾する、「暗行御史<アメンオサ>」という特殊な官吏がおりました。御史は馬を描いた黄金の牌を持っており、中でも最高の三馬牌を持つ者は、幽幻兵士<ファントム・ソルジャー>をも召還することができたのです。
 その聚慎も滅んだ今、かつての暗行御史、文秀<ムンス>は、原因不明の呪いをかけられたまま、世を流離っていました…。

 あらすじを書きながらもうワクワクしちゃうんですけど、韓国の物語や歴史って、意外と知らないですよね。韓国の漫画家によるこの作品は「春香伝」のような有名な物語や歴史故事を取り入れつつ、一級のエンタテインメント作品に仕上がっています。ところどころ、引用したモチーフについて原作者が書いているコラムも楽しめます。

 一応舞台は現代じゃないとは思うのですが、主人公の服装はまるっきり現代風だし(顔も「コブラ」みたいだし)、銃はバンバン撃つし、その辺のセンス、大好きです。

 全編、先が読めないスリリングな展開ですが、特に第四巻は圧巻です。ここまで主人公の仇敵である、ということしかわからなかった阿志泰<アジテ>が姿を現わしますが、彼は下の引用からわかるように、まるで澄んだ湖のように悟りきった印象しか与えません。一体何者?? 


「文秀さん、知ってます?この世界の起源において、善悪は同じ存在だったそうです。まるで真っ白な折り紙のように…だから、その紙の色を決めるのは人間なんですよ。もとは無色だったものを人間だけの基準で…黒だの白だの、勝手に決めつけて塗りわけてるだけなんです。矛盾だらけの人間が…極めて脆弱な人間が、善と悪を決めるのです。」


 まだサンデーGXに連載中なんですが、月刊なので単行本の出るペースがすごく遅いんですよ。続きが気になる~。それから、どうか最後までこのテンションを保ってくれますように!ただいま10巻まで発売中。

公式HPはこちら

原作:尹 仁完、絵:梁 慶一
小学館  580円
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by silverspoonsjp | 2005-03-21 20:56 | センス・オブ・ワンダーの本

すてきなあなたに

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『暮らしの手帖』に連載されている同名のエッセイをまとめたもの。内容もタイトル通り「すてき」ですが、なによりも、レイアウトがたまりません。上の余白に上品なイラスト、題字のところは各巻違う色の書き文字です。この配置が実に絶妙。装幀も上品です。

タイトルの「すてきなあなたに」の後はどんな言葉が続くのでしょうか。私は、いつも「なれますように」と補って読んでしまうのですが…。

いつか外国に行かれるとは思ってもいなかった子供の頃、エッセイに出てくる世界中のエピソードをわくわくしながら読みました。大人になった今は、仕事をしていく上での心配りや、おいしいレシピのエピソードを楽しんでいます。本を贈るのは相手の好みもあるのでいつも控えているのですが、この本だけは自信をもって、就職を控えた方に贈っています。

毎日の生活に楽しみを見つけよう、というコンセプトの文章や雑誌がようやく増えてきたなかでも、この本に収められたエッセイがことに心に響くのは、戦争を知っている世代の方が書いたからでしょう。平和な日常を大切にしようとする気持ちが、短い文章に輝きを添えています。

ハードカバー版の他に、最近カラーイラストをあしらった雑誌タイプの版が出ました。本の中から食に関するエッセイやレシピを集めたもので、こちらもお勧めです。
「すてきなあなたに」第1巻~第4巻
各巻とも 1800円

別冊「すてきなあなたに」
A4版変形判
112ページ オールカラー
780円

詳しい内容はこちら
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by silverspoonsjp | 2005-03-19 23:55 | センス・オブ・ワンダーの本

春に想う

青空に雪が舞ったり(最初、今年の花粉ってこんなに大きいのか~!とマジで驚きました)、いつまでもコートが手放せなかったりと、寒い日が続く春でございますね。

何かと異動や変化の激しいこの時期、「サイト閉鎖のお知らせ」をちらほら頂くようになりました。最近も、いつも楽しみに訪問していたサイトが2つも正式に閉鎖され、コンテンツは閲覧不可能になってしまいました。電子空間といえども、仲のよい友達が見知らぬ土地へ引っ越していってしまったような寂しさを覚えます。

どちらも資料的価値が高いサイトだっただけに、余計残念でなりませんでした。もちろん、サイト主さんたちのお気持ちはよくわかります。続けられない以上きちんとけじめをつけたいということもあるでしょう。場合によっては、サイトを開いておくだけでお金がかかるということだってあるでしょう。

それでもなお、私は惜しみます。
かりに自分ではもう見たくないと思っている文章だったとしても、インターネットに置いておけば、誰かの役に立つことだってあるんです。公開した以上、コンテンツは公のもの。リンクフリーであると同時に、「歴史的文献」として、残っていって欲しいです。

もちろん、本人が公開したくないものを勝手に公開することは許されませんが、ただ放置しておくのは心理的な負担という方もいらっしゃるでしょう。図書館のように、HPのアーカイブもあればいいのにと思います。
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by silverspoonsjp | 2005-03-15 23:51 | プチ日記
a0003079_11593968.jpgチャールズ・レニ・マッキントッシュといえば、高い背もたれの椅子でおなじみのデザイナー。彼は建築家でもありました。要するに、建物の外装から内装、調度に至るまでトータルコーディネートが出来る人だったのです。

彼が設計を担当したグラスゴー・スクール・オブ・アートに参りましたときに、売店で買った本です。見開きの片側が説明文、反対側が図版になっており、前半はマッキントッシュの生涯について、スケッチ作品や設計した建物の図版を配して紹介し、後半は椅子の紹介になっています。
a0003079_121533.jpgこの手の本はデザインの美しさよりついつい資料価値のあるなしで買う買わないを判断するため-旅先だったので、あまり本を買い込めなかったということもあるんですが-必要な写真がなかったのであやうく買いのがすところでした。表紙のデザインが良かったので、思い直して買ったのです。表紙にかけてあるトレーシングペーパーの上に、椅子の輪郭が刷られています。よく見ないとわかりませんが、奥ゆかしくて洒落たデザインです。
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帰国後、落ち着いて中身を見ると、レイアウトもすっきりしていて気に入りました。本はいいと思ったら買え!という本好きな先輩のアドバイスのありがたさが身に染みました。

どこが出した本なんだろうと奥付を見ましたが、何だかよくわからない言語です。検索してみたところ、なんとノルウェーのアールヌーボーセンターが出している本でした。
URLはこちら。どこにも飛べないんですけど、ひょっとしてトップページしかないのでしょうか;

この本を買った旅、スコットランド+モン・サンミッシェルの旅の記録をようやく再開しました。(こちら)ほったらかしにしておいてすみません…。

Stolernds Chairs
Peter Trowles
jugendstilsenteret 2003
20センチ×20センチ 84ページ コンパクトで薄手の本です。
ISBN 82-995483-1-4
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by silverspoonsjp | 2005-03-13 11:59 | 素敵なヴィジュアルの本

OTAKU展

a0003079_23544512.jpg恵比寿の東京都写真美術館で開催中の「OTAKU」展見てきました(ちなみに、リンク先にある「へたれ」の定義がツボでツボで)。

5時前に行って2時間待ち!!おかげでその後の予定が2時間ずつ狂ってしまいました。
2時間待つほどの内容か!?と言われると…うーん。

アキハバラに行けば駅徒歩5分で見られるかも…(笑 
そういう身近な事柄をわざわざ海外で展示する、というところが面白い!んでしょうね。
意識して記録しておかないとすぐわからなくなっちゃうし。

明日は最終日、どうなることでしょう…。
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by silverspoonsjp | 2005-03-12 23:55 | プチ日記

「言葉の力」

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こんばんは。今日は「文藝春秋の特別版 3月臨時増刊号 言葉の力」を読んでました。今井邦彦さんの「日本語は本当に曖昧か?」とか加賀野井秀一さんの「膠着語としての日本語」、鴨下信一さんの「日本語の〈音色〉」、国広哲弥さんの「誤用と慣用」などなど、読ませる記事も載ってます。

と、めくっていくといきなり


「次のセリフを話している人は、いったいどんな人物であろうか。
 「わしは、心からあんたが好きじゃ。だがそのあんたにしても、この広い世間から見れば、ほんの小さな平凡なひとりにすぎんのだからなあ!」

なんでこんなところにガンダルフが飛び出してきたの…と思ったら、金水敏さんの「わしは役割語を研究しておるのじゃ」だったり、なかなか楽しい。

とはいっても、面白い記事は相変わらずの、「近頃の若者の言葉遣いはなっとらん」系の文章の中に埋もれてしまっているのが残念ではありますが…。この手の文章を読むとガックリしてしまうのは、その主張に賛同できないというより、書き手の人たちは実は言葉のことなんかどうでもよくて、それにかこつけて自分の嫌いなもの(若者とか、マスコミとか、国語教育とか…)を責めるのが目的なんだろうなあと思ってしまうからです。

だって、若者が突然英語しかしゃべらなくなったならともかく、基本的には日本語をしゃべっているわけですから、ある部分だけが自分とは違う言い回しになったのには、何らかの理由があるはずです。本当に言葉が好きな人なら、誤用だ、乱れだ、コミュニケーションが足りないからこうなるのだ、と済ませてしまう前に、おかしいと思った言葉をよく観察・分析して、なぜそうなるかを考えてみようとするのではないでしょうか。

私が好きだった漫画(18巻くらいまでは…)で「犬夜叉」というのがあります。女子中学生が、突然戦国時代にタイムスリップする話なんですけど、いつも思っていたのは、本当にこんなことが起きたら、実際、話はどのくらいまで通じるのだろう、ということでした。全然通じない言葉も多いんじゃないでしょうか。言葉に興味を持っている人が意外に言葉の「乱れ」に寛容なのは、言葉とは変化するのが当たり前である、という流れを押さえているからなのでしょう。

その上で、新しい言い回しの裏にどんな使い手の心理が隠れているのかを知るのは、なかなかスリリングな研究なのではないでしょうか。私自身は、岩松研吉郎さんが「ゆれる日本語・ずれる日本語」で述べておられる、言葉の変化の流速が増加していて、それは日本社会の構造の変化の露頭とも考えられる、というところに賛成なのですが…。

さて、記事中一番面白かったのは、丸谷才一さんと井上ひさしさんの対談でした。
その中で、フランスの大学入学試験に出た作文の話題が登場します。
「いま夜のセーヌ川をきみが散歩していたら、若い女性が飛び込み自殺をしようとしている。これを言葉で引き止めなさい」
一番端的だったのは、アンドレ・マルローの回答だったそうですが…。

回答を読む
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by silverspoonsjp | 2005-03-11 23:56 | 人文科学の本
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代官山にある素敵な書店「ユトレヒト」の店先で、買おうかどうしようかず~っと悩み続けていた本。ユトレヒトが発行した本で、日本の56人のアーティストが自由に絵付けしたマトリョーシカの写真が載っています。
何より、装幀が可愛いですね(写真はユトレヒトのHPから http://www.utrecht.jp/genre/?g=16)。←購入、問い合わせとも。

私が行ったときには、まだ限定300部の白木のマトリョーシカつき、というのが販売されていて、その誘惑をふりきるのにえらく苦労しました。お店に行った当初は「王の帰還」を見た直後だったので、買わずに帰って惜しいことをしました…。(それと何の関係が?と思われる方は、こちらのコメント欄をご覧ください)
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by silverspoonsjp | 2005-03-09 23:50 | 素敵なヴィジュアルの本

あら、ルフィ。

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いま渋谷のハチ公前交差点では「ワンピース」の集中宣伝が行われています。ぐるりと大きな看板やポスターが張り巡らされ、タイミングが合うと、名物の屋外ビジョン3面全部が「ワンピース」の宣伝になることも…。

センター街と道玄坂での旗の宣伝は終わったらしく、写真はしまっているところ。こんな住宅街の真ん中で作ってたんですね…。「ロード・オブ・ザ・リング」TTTとRotKの時も旗の宣伝をやってたので、ここへ来れば貰えたかもとちょっと思ってしまいました。いえ、私が欲しい訳じゃなく、欲しいって言いそうな方を複数知ってますので…(ふふ)
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by silverspoonsjp | 2005-03-08 21:55 | プチ日記