本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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教えて、ジーヴス!

本日は、お友達の紹介で男もすなる羊喫茶…もとい(←お約束なんですみません)、執事喫茶に言って参りました。

メイド喫茶なるものが初めて出来たころに、どんなものか拝見しようと女だけで乗り込んで、相当浮いていたわたくし共でございますが、さすが執事喫茶の凝りようは、メイド喫茶とは違うものでございますね…なんかしゃべり方がお嬢様っていうよりは執事寄りになっているのはご勘弁頂き、先に参ります。

隣の席のお嬢様にお話を伺うと、女性と男性では、やはりこういう場所に求めるものが違うのでは、ということでございました。

ちょうど、執事ジーヴスのシリーズを読んでいたので、なんかそれが立体になったみたいで面白かったです。ちなみに、ここのお店のブログには、教えて、◎◎!というコーナーがありました(リンクは自粛させて頂きます)。ちゃんとジーヴスシリーズもチェックしてるあたり、出来るな!

では、どのような場所か、ということについて、以下レポート申し上げます。
行く前にどんなものかわかってしまっては面白くない…とお思いのお嬢様、若旦那さまはこちらからはご遠慮くださいませ。

それでは、ご帰宅のお嬢様方のみ、こちらよりお入りくださいませ。
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by silverspoonsjp | 2008-12-23 23:52 | プチ日記 | Trackback | Comments(4)

第九の季節 最終楽章

もうあと2週間で今年も終わり。
ちまたではここぞとばかり、宴会が開かれていることでしょう。

そして、正しい日本の宴会にはコレが必要。

さあ、お手を拝借!

ぱぱぱん ぱぱぱん ぱぱぱん ぱん!

ありがとうございましたー!ぱちぱちぱちぱち…。
〆はこうでないとね…。

当然、年の瀬を締める大一番、第九の〆もこのノリで参りますよ。
なお、この記事を最初からご覧になりたい方は、序章からどうぞ。

世にも美しい10小節が終わると、弦楽器チームがきょと、きょと、きょときょときょときょと…と、挙動不審のカッコー鳥みたいなメロディーを奏でます。時あたかも Poco allegro,stringendo il tempo,semple piu allegro。つまりこの8小節は
常に切迫した速さで!

終わると、そらきたっ!Prestissimo(プレスティッシモ)攻撃だ!
プレスティッシモ、それはすなわちメチャメチャ速く!
メトロノーム132でカッツンカッツン振り切れそう!

メチャメチャ速い序奏4小節の後、合唱団が歌います。

ザイトゥム シュルンゲン ミリオーネン ディーゼン クス デア ガンゼン ヴェルト!
いだきあえ、幾百万の人びとよ!この口づけを全世界に!

出ました、お懐かしや「いだきあえ」パートです。
しかーし!ここの演奏記号は、またの名を早口大会とも言われる、「プレスティッシモ」様ですよ。「ザイトゥムシュルゲンミリオーネン」の持ち時間、2秒くらいですよ。どうやって発音せいと言うんですか。

何とかこの早口を規定の拍数に押し込むため、指揮者の先生はやおら両手を広げ、
「はい、それではお手を拝借!」

さん さん ななびょーし!!せーの、

ぱぱぱん、ぱぱぱん、ぱぱぱぱ ぱぱぱん
ザイトゥム シュルンゲン ミリオーネン ディーゼン クス デア ガンゼン ヴェルト!

うりゃ

ぱ ぱ   ぱん、     ぱぱ ぱん、 
ザイトゥム シュルンゲン ミリオーネン 

ぱ   ぱ  ぱ  ぱ  ぱ ぱ   ぱん
ディーゼン クス デア ガンゼン ヴェルト!

おお、できた!
つか、本当にこのリズムですね、驚いた。
しかも、伴奏にオーケストラが入ると、シンバルが、ちょっと間は抜けてるものの、ちゃんと337拍子をやってる(借りも借りたり、でっかいお手ですなあ)のが笑える。

もうこの辺になると、シラーもベートーベンもどっちでもいいって感じ。
こうだから、第九は下品とか言われてしまうのでしょうか。
でも押し詰まって後がない!ってこの切迫した雰囲気が年末にぴったりだから、許してやってくださいな。

間に、えーらやっちゃ、えーらやっちゃ、えーらやっちゃとしか聞こえない間奏3小節をはさんで、勢いついたまま、兄弟よ!星空の上に愛する父なる神が住んでいるに違いない。に突入。

あっ「住んでる」(ヴォーネン)が入ってる、やな予感がする、と思ったら、繰り返し部分でここがやっぱり「」に上がる!しかしソプラノは譜面よりも舞い上がってるので、ここを外す人は滅多にいません。もう行け行けどんどん。

抱擁せよ、抱擁せよ、この口づけを全世界に!
抱擁せよ、抱擁せよ、この口づけを全世界に! 全世界に!


もうこの辺まで24小節くらいずーっとラとかソとかなんですけど、もはや舞い上がっているので誰も気にしない。そして、大詰めはやっぱりこの言葉。

フロイデ!
フロイデ シェーネル ゲッター フンケン!


歓喜よ、美しい、神々の火花よ!

ちなみに、ここの頭の「フロイデ」が、全曲中一番強く歌うように、と言われております。巻き舌もいつもより多く巻く!フルルルルルルオイデ!

ところが、ここで終わらないところが、ベートーベンのもったいぶってるところ。

なぜかいきなりブレーキを踏んで、曲はMaestoso(マエストーソ、荘厳に)に代わります。
速さは先ほどから50パーセントダウンの60へ。
そしてついに、最後の歌詞になります。

トフター アウス エリジウム
楽園の乙女たちよ!

フロイデ シェーネル ゲッター フンケン! ゲッター
歓喜よ、美しい、神々の火花よ、神々の


ここでまためちゃめちゃ速いプレステッシモに!って歌では最後の1小節だけですが!

フン犬!
花火よ!

この後はオーケストラが、最後のご奉仕とばかりスターマインは上げるは尺玉は上げるは、阿鼻叫喚の花火大会を繰り広げます。

そしてジャン!と終わったところで、観客の皆様におかれましては、一番大事な儀式がございます。ここですかさず、

玉やーーー!!

じゃないや、ブルルルルルアボー!!をお願い致します。
この曲に限っては、どんなヘタな演奏でもこれでオッケー。大向こうからのかけ声のない花火大会なんて、寂しいじゃないですか…

というわけで、観客参加型イベント、第九も無事終了。なんか練習がとてもハードで腹筋が痛くなりますが(←あまりに笑いすぎたのでお腹の皮がよじれたという噂もあるが、この際無視)、面白そうでしょ?来年は是非、ご一緒に歌いましょう。

来年はまだ先だしなーと思う方、今年はN響の第九で締めてみてはいかがでしょうか。平日ならまだチケットがあるようです。詳細は こちら


あるいは、NHK教育で大晦日の午後8時から(BSは午後13時から)放送もあります。
詳細は こちら

それでは、本シリーズもこれにて終了。ご静聴(?)ありがとうございました。玉や~!!
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by silverspoonsjp | 2008-12-20 23:45 | プチ日記 | Trackback | Comments(4)

第九の季節 第8楽章

すみません、昨日のは間奏曲で終わっちゃいまして。

魔の12小節再現部が終わると、バイオリン、ビオラ、フルートが、まるで天から羽根が舞い降りてきたかと思わせるような軽やかな序奏を4小節奏でて、あ、あの人たち譜めくり係の人じゃなかったんだっけね、とすっかりその存在を観客から忘れ去られていたソリストたちの出番がようやく到来!(ま、すぐ合唱に割り込まれてしまうので、三日天下ならぬ二十三小節天下ですが)

ソリスト男声2人が「歓喜よ、楽園の乙女よ!」と歌うと、女声2人が「歓喜よ、楽園の乙女よ!」と応えます。

ここを称して、指揮の先生は「皆さんの敬虔な祈りによって、天の使いが舞い降りてきたんですよ…」と柄にもなく(失礼)ロマンチックな解説をしてくださるのですが、よく考えてみたら、あんな調子っぱずれの歌で降りてくるなんて、きっとうるさいっ!って文句言いに来たんじゃないんですか?

いや、待て。

ここでは歌われないけど、確か歌詞の続きは、火みたいにかーっと強い酒を飲むんだか、火がついたように飲みまくるんだか、するんでしたよね?

じゃ、わざわざ天上からお酌しに降りてきてくれたのかもよ?
っていうか、13小節も上のラを歌わされたのは、酒盛りのコンパニオンを呼び出すため?(怒)
(ああーすみませんすみませんパーティージョークです!!!)

でも指揮者の先生も、歌ってる合唱団員の顔を見てこんなことおっしゃってましたもんね。

「第九の男声の応援って言って駆り出された学生なんかさ、まじめーでくらーい顔して歌ってるけど、ホントだったらこのへん、鼻血出ながら歌わなきゃおかしいんだかんね?天からそんな、薄物一丁のキレイなネエちゃんが降りて来ちゃったりするんだから(以下自粛)」

どんな召還魔法か!と思いながらソロを23小節聞いた後、ほんとにコソコソと合唱も唱和します。

Deine Zauber Deine Zauber (ダイネ ツァウバー ダイネ ツァウバー)
binden wieder,binden wieder,(ビンデン ヴィーダー ビンデン ヴィーダー)
was de Mode streng teilt!(ヴァス デ モーデ ストレンゲ タイルト)

不思議な力が 不思議な力が
私たちを再び結びあわせる 結びあわせる
時が容赦なく 切り離したものたちを

後ろに行くにつれ、一気にクレシェンド!
そして一拍ためてフォルテシモ!!

Alle Menschen,alle Menschen,(アッレ メンシェン アッレ メンシェン
alle Menschen werden Bruder,(アッレ メンシェン ヴェルデン ブリューダー
wo dein Sanfter Flugel weilt... ヴォー ダイン ザンフター フリューゲル ヴァイルト) 

全ての人びとよ 全ての人びとよ
全ての人びとが あなたの柔らかい羽根の留まるところで兄弟となるのだ

そうそう、「全ての人びと」な感じを出したいために、ベートーベンは一挙に、合唱と独唱と全員が歌うように設計したのでしょう。
ここのSanfter(ザンフター)の部分の1小節、ミー〈ファミレ〉ミファソドのところは装飾音も付いて、ソプラノ合唱の聞かせどころ。

指揮者は指揮棒をΩ(オーム)型に振ったりして、「なるべく艶っぽくね」とか言うので、何をどうしろって言うんだと、かなり困る箇所であります。挙げ句、付点二分音符+四分音符、という味もそっけもない男声パート(しかもテノールはシーーシ、バスはソーーソと同じ音)、までΩに歌ってるつもりでね、とか無理難題を出されたりします。

そして、もう一回、「ダイネ ツァウバー」のフレーズと「アッレ メンシェン」のフレーズが繰り返しになるのですが、合唱がアッレ メンシェンを2回歌った後にソリストがアッレ メンシェンを1回歌い、最後にアッレ メンシェン…と両方が重なる、という流れなのに、ときどき勢い余った合唱団がソリストと一緒に歌う、という衝突事故(酒酔い運転?)も発生する思わぬ難所となっております。(指揮者は、もしうっかり歌っちゃったら知らん顔して堂々と歌っとけ。どうせ誰も気にしない、といい加減なことを言っておりますが、だいたい観客は寝言でフロイデが出るほど第九を聞き飽きてるから、絶対バレてるに違いない)

そしてこの後、私が第九全曲中で一番美しいと思う箇所が…。

ヴォー ダイン ザンフター フリューゲル ヴァイルトと歌いながら、ソプラノ、アルト・テノール、バスのソリストが、順に、「ザンフター」を長く装飾的に伸ばしていきます。滑らかな上昇っぷりはさすがソリスト。そして、次のフリューゲルでソプラノはシまで上がり、ヴァイルトはソプラノ・ファ、アルトとテノールがレ(ナチュラル)、バスがシの和音で2つ伸ばし、3つめでバスだけラ(ナチュラル)に動かします。

たった1音の違いですが、ここが本当に綺麗…。

とうっとりするヒマもなく(ソロはここでも10小節しかない…そしてここで出番終了。お疲れ様でした)、曲は〆のモードに突入です!宴会を終わらすにはこれがなければ!というニッポンとベートーベン共通のお約束とは何か?それはまた次回!
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by silverspoonsjp | 2008-12-19 00:37 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)

第九の季節 第7楽章

ドッペルゲンガーとドッペルフーガは二重橋と二重まぶた程度には似ておりますが、こと「第九」に限っては、ほとんど同義と申して差し支えございません(何を言い出すか、いきなり)。

最初に伏線を張っておいたではありませんか、ワトソン君。
「飲めや歌えの花火大会」のテーマ

「この口づけを全世界に」のテーマ
では、人格を変えて歌えと。

ドッペルフーガでは、各パートがこの2つのテーマの間を行き来するため、眉間にしわ寄せてたと思ったらパッパラパーっと歌わなきゃいけないのでなかなか忙しい。

そうして引き離されたドッペルな人格を結びあわせるように、合唱の次のパートは(例の魔の12小節の再現箇所はなかったことに)、

Deine Zauber binden wieder (ダイネ ツァウバー ビンデン ヴィーダー)
あなたの奇しき力は結び合わせる…

おや?この間に何かあるはずなんだけど…あ、そうそう、独唱の部分があるんだった。こーーんなに長い曲なのに、出番本当にちょっとしかないんですよね。

(すみません、このエントリー続きがございますが、ちょっと中断)
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by silverspoonsjp | 2008-12-17 23:50 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)

第九の季節 第6楽章

このシリーズ(?)もなかなか終わらないうちに、合唱団の方は新しいレパートリーをせっせと練習しております。定期演奏会は来年9月だというのに…だいたい、プッチーニのミサ曲なんて、想像できます?誰も寝てはならぬ~(説教で~)♪とか、ある晴れた日にぃ~とか俗っぽい音楽しか知らないですもんね。

しかーし、これがなかなかの掘り出し物なんですよ。ちょっと現代音楽っぽい流れあり、なつかしの銀幕テーマ曲みたいな箇所あり。さすがオペラに才能を発揮しただけあって、美メロなうえに、とても歌いやすいです。しろうと合唱団なので初見で歌える人はあまりいないのに、1回目の練習のときでも結構歌えたそうです(すみません、休んじゃって)。

来年の話はさておくとして。今年を終えるために第九を終えねば!

悪夢の「敬虔」パートが終わり、ほっとするヒマもなく、気の毒なアルトの音頭取りで「ドッペルフーガ」が始まります。

Seid umschlungen Millionen!(ザイド ウムシュルンゲン ミリオネン!)
Diesen Kuß der ganzen Welt!(ディーゼン クス デア ガンゼン ヴェルト!)

いだきあえ、幾百万の人びとよ!
この口づけを全世界に!


ありゃ??どこかで聞いたことがある…ってそりゃそうです。これは例の、眉間にしわを寄せて歌う(違います)「いだきあえ」(白あえの親戚のようだ)のパートです。

ところが、「いだ…」と歌い出したとたんにソプラノが横から
「フロイデ 詩へ寝る 月照る フン犬…」と割り込んできます。

そう、この
「それでね、うちの姑が…」と人がしゃべっているのに、
「ちょっとちょっと奥さん聞いてちょうだい!」と参戦するヤツが
(しかもテノールやバスまで)いるのが、この部分のにくらしいところ。
フーガというと「かえるのうたが」「聞こえてくるよ」「ぐわぐわぐわぐわ」
と追っかけていくので(フロイデ!)遁走曲とも言われるわけですが(全世界に!)
この曲はそれが「いだきあえ」節(この口づけを全世界に!)と「フロイデ」節(飲めや歌えの花火大会)、2つの勢力のおいかけっこになっているので(フロイデ!)
いいから、人の話を聞け!


…失礼しました。このように叫びたくなってしまう、落ち着きのないパート、それがドッペル(二重)フーガでございます。そこはまさに、白あえとグロンド!、光と闇の2つの勢力がぶつかりあう、ペレンノールの合戦場。

年末だけにオーケストラも紅組白組に分かれ、「いだきあえ」チームを応援するもの、「フロイデ」チームを応援するものがおりますが、さっきまでソプラノを応援してたと思ったのに寝返りおって、トランペットめ…みたいな風に歌ってる方は感じておるわけでございます。

この部分は、どちらかというと「いだきあえ」部分が主役になっていて、ときどき、それこそ「フロイデ!」という花火がぽんぽん上がる、という風に聞いて頂くと面白いかもしれません。練習番号704小節以降、ソプラノには全く休符がありません。26小節ぶっ通し!しかも、最後は「全世界に!!」が上のラのまま、13小節ほとんど伸ばしっぱなし!フォルテシモにしたら良いって問題じゃないでしょう…(もう怒る気力もない)

そして、ある意味見せ場で終わってるというのに、ソプラノいじめはまだ続く。
フーガは終わったけど合唱はとぎれずに、「ひざまずけ!」パートが入ります。てことは、当然最後は、あの魔の12小節の再現部分が…お客さん!こめかみに十字マーク入ってますよ!ああ、星空の彼方よりも、手前にひざまづかなきゃいけない場所が、あるようなんですけど…

靴を投げられないように厳か(調子っぱずれに)歌いながら続く。
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by silverspoonsjp | 2008-12-16 23:44 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)

第九の季節 第5楽章

皆様こんばんは。

今日の東京はめちゃめちゃ寒かったです。まだ風がないだけマシでしたが…。
ここのところ割に暖かかったので、裏地のないコートを着てたら寒さが刺さってくるようでしたよ。

さて、気温、ふところ、おやじギャグなど、世の中に寒いものはいろいろありますが、第九の胸突き八丁・アダージョ マ ノン トロッポ マ ディヴォート、いわゆる「敬虔パート」の最終12小節ほど、ソプラノ・アルトの心胆を寒からしめるものはないでしょう。

「敬虔に」の指示通り、ここは弱く、厳かに歌い始められます。
「いだきあえ、幾百万の人びとよ」パートのヘ長調からさりげなくト短調にシフト。ちなみにwikiでト短調のところを見たら、
・一青窈の「もらい泣き」
・ルパン三世のテーマ
・スターウォーズの「帝国のマーチ」(ダース・ベイダー登場時にかかるアレ)
が同じ調らしい。ほほー。
つまりは、あんな感じの曲調。

歌詞はたったのこれだけです。

Ihr stirzt nieder Millionen? (イール シュトゥルツト ニーデル ミリオーネン?)
Ahnest duden schëpfer, Welt?(アーネスト ドゥーデン シェッフェル、ヴェルト?)
Such'ihn über'm Sternen zelt!(ゾーフ イン ユィーベルム シュテルネン ツェルト)
Über Sternen muß er wohnen(ユィーベル シュテルネン ムス エル ヴォーネン)

Über Sternen muß er wohnen(ユィーベル シュテルネン ムス エル ヴォーネン)

またまたカワイ版から訳を紹介させて頂くと、

君たちはひれ伏すか、幾百万の人びとよ?
創造主を予感するか、世界よ?
星空のかなたに創造主を求めよ!
星々の上に創造主が住んでいるに違いない。
星々の上に創造主が住んでいるに違いない。


酒や女や打ち上げ花火で誘っておいて、
ここはいきなり脅しモード。

ひざまずけ、幾百万の人びとよ!
星空の彼方に、創り主が住んでいるぞよ…
(そこへダース・ベイダー登場)

あーいやいや。
夜空ノムコウの神様に、敬虔な祈りを捧げます
くらいのニュアンス?

神秘的な力について歌っている箇所で、ほとんど囁くような感じです。
それにしても、
四分音符一個で、
「シュトゥルツト」
って発音を押し込めって言われても、無理なんですけど。

つか、uウムラウト(ウの口をして「イ」と発音する)以外、全部子音という単語の存在が信じられん。

ここの練習をさせるときの指揮者は皆一様に嬉しそう。
「だからツム爺はダメだって言ったでしょ。子音に母音をくっつけて発音する癖が直らないから、追いつかないんです!」と言わんばかり。

これが出来たら苦労はしないんです!出来るくらいなら、シンダリンだって、ネイティブ(って誰?)並に発音出来ちゃうんです!と(怖いから口には出さないが)抗議の目線を送る合唱団の面々。

発音練習や、リズム読み(音程をつけず、ずっと同じ高さの音でリズムだけを正確に歌う)の練習をやらされて、ようやくウンテルシュトルツトドランクの荒波を乗り越えると(何だ何だ)、「ミーリオーネン」でクレシェンド、「アーネスト」のピアニシモからががーんと大きくなって「ヴェルト!」世界よ!(大きく出たな)でフォルテシモ、「ズーフ…」でピアニシモとボリュームを上げたり下げたり。

そしてまたどんどんクレシェンドしていって、フォルテシモで「ユィーベル シュテールネン ムス エル」まで持って行き、最大音量で「ヴォーネン」になります。

ちなみにこの曲の中の「ヴォーネン」(住んでる)は鬼門で、たいていその付近でいちばん音程が高い言葉になるんですね~。ついには条件反射でヴォーネンと書いてあるとビビるソプラノ。

とはいえ、敬虔パートはソプラノが「ソ」、アルトが「ミ」(ここはト短調ですがナチュラル)。オクターブ上のラだのシだのばんばん出てくるこの曲の中では比較的低い音(相対性とは恐ろしい…)。しかーし!素人合唱団は、ここの「ソ」「ミ」の音程が狂いがち。

調子っぱずれな歌をたっぷり14拍(最後フェルマータがついてるから実際にはもっと長い)も聞かされるお客さんの苦悩は想像するにあまりあります。ピアノ伴奏からオーケストラに変わってフルートが入ると、さらに壊滅的な状態に陥ります。どうも、直前の不協和音につられてしまうらしい。

しかも、ここの強さはピアニッシモ。絶叫すればある程度高い声は出ますが、小さな音量で高い音を出すって難しいですよ。試してごらんあそばせ。さらに追い打ちをかけるようにここはセンプレ ピアニシモ。ピアニシモのまま保て!って、出来ないと予感してるから書いてるに違いない、世界よ?

何とか正確な音程で歌わせようと、指揮者は知恵を絞りますが、どうも上手くいきません。ある時なんか、指揮者がわざとメチャメチャ高い音程で歌い、これと同じ音で歌って!という荒療治までやったことがあります(狂った音に合わせようとすると狂うから、正しい音程になる…ってそんな理屈があるのでしょうか)

そして、音が狂ったまま、最大の聞かせどころ、ドッペルフーガに続く。
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by silverspoonsjp | 2008-12-15 23:50 | プチ日記 | Trackback | Comments(4)

第九の季節 第4楽章

本日某所にて、イギリスのクリスマスのごちそうって何ですか、と質問したところ、こんなのがある、と教えてもらいました。その名も「マルチバード」といい、こんなものです。

親ガメの背中に小ガメが…じゃなくて、大きな鳥の中に小さな鳥を詰めて、そこにまたもっと小さな鳥を詰める…というもので、なんと↑上の記事では12種類もの鳥が入ってます。その話を聞いてたアメリカの人が、じゃ、一番外側の鳥はダチョウ?とせせら笑ったところ、「いや、白鳥だよ!(swan)」と澄まして答えてました。イギリスでは白鳥は全て王様のもの。特別な許可がないと食べられないのですが、ケンブリッジはその特別な許可をもらってるのだとか(←ヒアリングに自信がないので、間違ってたらすみません)。

私はそれを聞いて、エリザベス女王から中国に贈られたハトの話を思い出しちゃいました。大事に飼われてたそうなんですが、逃げ出したら現地の人に食べられちゃったらしい(前にも犬を贈って食べられちゃった(らしい)のに、懲りないな、イギリスも…)。食べちゃった人は地元警察に逮捕されたそうですが、被告に警官はじめ皆がした質問は「で、おいしかった?」だそうな…。

そういや、第九の話でしたね…

勝利の美酒に酔った先の副将軍・ツム爺ご一行…もとい、勇士たちが行進してゆくと、ひとしきり、オーケストラの演奏のみになります。戦場になり響くラッパか銃声のように、フルートとオーボエ、第一バイオリンの♪ぱぱーん、ぱぱーん♪という和音が入り、弦楽器は細かく音を刻んでいきます。ある指揮者はここの不安定な和音を、ローマ軍の戦車が車輪を傾けながら疾走する情景をイメージして…と指示していました。

この戦車競技の間、合唱団は「フロイデ!」を叫ぶために、うずうずしながら待っているのですが、入りのタイミングがなかなか難しい。

オーケストラがにわかに音量を下げ、オーボエとファゴットが、♯レーミファ、半音下げてレーミファ、最後にホルンが乗っかってファーソラときたら、やおら「フロイデ!!」と出るんですが、指揮者の先生によりますと、そのココロは…

「勝利の美酒にほろ酔い加減のオトーチャンが、手みやげを下げて千鳥足で帰ってくる!(♯レーミファ)」
「さすがに午前様なんで、家に着いたら電気も消えてて、一気に酔いが冷める(レーミファ)
「と思ったら、電気がついて、小さな娘がパパー!!と抱きついてくる!」(ファーソラ)そらきた、
「フロ(ロはいつもの倍巻き舌に!)イデ!!!」

この流れでお願いします。

この後は華々しく、「第九のメインテーマ」の大合唱+オーケストラのフル演奏となります。ただ、相変わらず音が高いんだな~。1番歌ったら息が切れちゃって、2番は声が小さくなる人続出なので、いつも注意されます。

と、ここでト長調に転調し、拍子が2分の3に変わります。そしてここが初お目見えの、荘厳なメロディーが現れます。歌詞も一段と高尚に…またまたカワイ版から引用させて頂きますと、

いだきあえ、幾百万の人びとよ! このくちづけを全世界に!
兄弟よ!星空の上に、愛する父なる神が住んでいるに違いない。


そして、わたし的には、歌詞のこの部分があるからこそ、この歌は1年の締めくくりに歌われるにふさわしいんだと、思うわけです。

指揮者の先生がおっしゃるには、この歌はハイになっちゃってもう大変「飲めや歌えの花火大会パート」とマジメで眉間にしわが寄ってる「全世界にくちづけを!パート」に分かれており、極端に言えば、この2つでは人格も変えて歌わねばならない(ホントすか?)とのことであります。

で、ここでは男声が「いだきあえ、幾百万の人びとよ」と力強く入ると、アルトとソプラノがそれに応えて「いだきあえ、幾百万の人びとよ」と歌うわけですが、ここは男声がユニゾンになるためベッタリしがちで意外と難しく、上手く誘わないと女声がヤダーって逃げちゃうからね…といつも諭されております。

もひとつ注意されがちなのは、歌詞の区切り方。
ein lieber Vater wohnen(アイン リーバー ファーター ヴォーネン;愛する父がおわします)を、ついリーバー(息継ぎ)ファーターヴォーネンって切っちゃうんですよね。リーバーファーターで愛する父なんだから、切らないであげてよ…っていつも言われるんだけど、メロディーがちょうどそこで切りやすいんだもん。CDで聞くと、たいていどの演奏でも、ここを切っちゃっています。私たちだけが悪いんじゃないやーい!!

と居直っているうちに、いよいよ恐怖の「Adagio ma non troppo, ma divoto(アレグロ マ ノン トロッポ、マ、ディヴォート)」、すなわち「荘厳に」パートに突入致します。

後に控えしドッペルフーガより、考えようによっちゃ難しい(そして、失敗するとすれば大体ここ)、魔の12小節、いったいナニが難しいのか、それはまた続く!!(←終わるのか…?)
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by silverspoonsjp | 2008-12-14 21:54 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)

第九の季節 第3楽章

すいません、とぎれとぎれで。
今日は忘年会が入っておりまして。

ちなみに、昨日も忘年会だったんですけれども。

明日は休日出社で、夜は忘年会。
明後日は勉強会で、夜は忘年会。
今月の生活費は忘年会費用で底をついてしまいました。
なぜ、他の人の酒代を飲まないこちらが負担しなくちゃいけないのか、いつも疑問なんですが…

まあ、いいや。

飲めや歌えのちゃんちきおけさ、じゃなくて、神々たちの花火大会でしたね(大して変わらない気がする)。

ソプラノを除く3声がバリトンに唱和すると、今度は独唱者たちのアンサンブルになります。

カワイ出版の楽譜では、こんな訳詞の部分。

大いなることに成功し、一人の友の友となり、
優しき女性を得た人は、歓喜の声に唱和せよ!
そうだ、この地上でただ一つの魂しか自分のものと呼ぶことが出来ない者も!


なんかよく意味がわかりませんが、指揮者の説明によると、素晴らしい業績を上げた人は、当然この歌を歌う資格がある。そうじゃなくても、たとえば良き伴侶を得た人は、、この歌を一緒に歌える。いやいや伴侶や友達がいなくたって、自分を愛する者ならば、この歌を歌うことができる、ということだそうです。ベートーベン自身は、暗くてあまりお友達がいなかったそうで、かわいそうに、「あいつは暗いからパーティーに呼ぶな」かなんか言われていたらしい。だから、3行目は実感こもってるのであります。

だから、合唱は「Ja!〈ヤー;そうだ!〉)」の部分でノリツッコミとなります。バリトンが、ついフライングしちゃう(他のパートより1拍早く歌い出す)、という箇所が多いこの曲ですが、ここもバリトンだけが先に出、テノール、アルト、ソプラノは一拍遅れてついてきて、次のここでsf(スフォルツァンド;非常に強く)歌います。

Und wer's nie gekonnt(そして、それをできなかった者は),

ど、どうなるの?

この次はいきなりp(弱く)なります。で、

der stehle weinend sich aus diesem Bund(泣きながら、この集いから立ち去れ)

しくしく。

この箇所は大事なので、「悪いけど、出てってくれる?」という顔をする練習をさせられたりしてます(実感出すために、日本語で言わされたりする)。

すぐ続けて、また独唱者のアンサンブル。ここは、善人も悪人も、自然から歓喜を、そして、口づけと葡萄酒、死の試練を受けた一人の友を与えられた、と歌います(もちろん、キリストのことですね)。そして、最後の審判の場面。天使ケルビムが神の御前に立つ、が歌われます。

ここへ合唱が唱和します。
ソプラノはほとんど音が五線譜からはみ出しております。高いとこは「シ」です。天使ケルビムにたどりつく前に、酸欠で倒れそう。ニ短調とか、高すぎるんですけど!キーをもう一個下げてくれたら、もっと綺麗に歌えるんですけど!と楽聖に詰めよりたくなるけど、抗議するのはまだ早い!

取りあえず、ほとんどの場合、ソプラノはヤケになって、この節最後の「vor Gott!(フォル ゴット;神の御前に) vor Gott! vor Gott!」を歌っていますので、注目してあげてください。ソ・シャープにラの全音を繰り返し、最後はラがフェルマータ。嫌がらせのように伸ばす指揮者の頭をどつきたくなる一瞬ですが、いえいえいえいえいえ、怒るのはまだまだっ!

そもそも、なぜこの曲がこんなに絶叫音階なのか、ソプラノならば一度は腹を立てたことがおありでしょう。練習が始まった時はアルトと同数いたソプラノなのに、回が進むにつれ、一人減り、二人減り、(そして誰もいなくなって余所から借りてきたり)、その元凶はすべてこの怪鳥音絶叫音。

ベートーベンは声楽に詳しくなかったからという説もありますが、私としては断然オタク説を推したい!
第九の調性は「ニ短調」。日本語で書くと、へーそー?って感じですが、イロハニのニってことは「D」ですね。
この曲を神聖な神(Deus)の頭文字の調にすることにコダワリがあった、という説があるんですって。(今なら絶対オタクの烙印を押されてますがな)…さて。

このあと、拍子は8分の6と代わり、曲想はAllegro assai vivace(生き生きと快活に)に。 なぜかオーケストラが祭り囃子みたいな気の抜けた伴奏を始めるのでコケそうになるんですが、トライアングルが鳴り始めるまでは緊張を保っとけ、と申し渡されております。言いつけを守るのは、時に困難…。

そして、娘さん、よく聞ーけよ♪ じゃなかった、「山男パート」と私が勝手になづけております、男性のみのアンサンブルパートとなります。非常にドイツっぽいメロディーに、いかにもドイツ語らしい発音が集中してるパートで、ソーセージのコマーシャルとかに使えそうな感じの曲想です。

話は変わりますが、社会人の男性で合唱をされる方が非常に少ないため(ダンス教室と一緒ですな)、どこの合唱団に行っても、男性は大変に優遇されております。ではありますが、とあるイベントで公募した合唱団は、非常に珍しいことに、男声と女声がほぼ同数になってました。ただ、同数だと、どうしても女声が負けてしまうんですね…

それはともかく、多少音程が危なっかしかろうが、甘やかされてきた男声でありますが、この部分は彼らしかいないので、いきなり指揮者もキツくなります。

太陽が大地の広壮な平地を飛翔するように、喜ばしく、
兄弟よ、君たちの道を走れ、勝利に向かう勇士のように楽しく。


ラウフェット ブリューダー オイレ バーン!(走れ、兄弟よ 君たちの道を)
までは良いんですけど、問題はこの次。

feaudig,wie ein Held zum Siegen,(喜ばしく、勝利に向かう勇士のように!)

がどう聞いても、フロイディッヒ ヴィー アイン 「ヘルツムジーゲン」と聞こえるんですねー。
この「ツムジー」が非常に耳障りなので、mをムって発音するなー!と指揮者が暴れるんですが、まず、直りません。

「今度そう歌ったら“ツム爺”って呼ぶぞ!」と脅されても、直らないんですねー。

あきらめて、続く。
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by silverspoonsjp | 2008-12-12 23:51 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)

第九の季節 第2楽章

何事も最初が肝心と申しますが、「第九」の場合もまた然り。

合唱団の第一声はこの言葉。

「グロンド!」
もとい
「フロイデ!」

・・・ってナニ?

ベートーベンの「第九」を日本人の初心者が歌う場合、いろいろと難しい面がありますが(そもそも、初心者が歌うにはかなりハードル高い歌だとは思いますが)、なんと言っても困るのは、歌詞が覚えられないことでしょう。

ドイツ語を習ってた人なら別かも知れませんが、Freudeって書いてあって「フロイデ」って読めったって、読めないっちゅうの。仕方ないから「風呂出で 詩へ寝る 月輝る…」と覚えた…って話が、日本で一番広く使われてるカワイ出版の楽譜にまで書いてあるほどです。

最悪、発音はカタカナ・ドイツ語でごまかすにしても、歌詞のココロというか、実感というか、そういうのをつかむのが、さらに難しいです。指揮者には、「意味もわからずに歌おうとする者は、泣きながらここから出てけ!」と厳しい言葉を浴びせられますが、(はは、歌詞にこういう箇所があるんですよ…)わかんないものはわかんないですよね。

合唱部分が「歓喜の歌」と訳されているように、フロイデは「悦び」って意味だそうなんですけど、悦びねぇ…

どうも良くわかんないなーと思いつつ、先日「マルタのやさしい刺繍」という映画を見ました。
とても保守的なスイスの小さな村で、昔あきらめた夢をもう一度、とランジェリーのお店を開くおばあさんの話です。

字幕版の音声はドイツ語でしたが、いい年してそんな下着なんか作って何のためだ、と罵倒されて、マルタおばあさんは一言、答えます。

「フロイデ!」
それに唱和して、別のおばあさんもにっこりして言います。
「フロイデ!」
おおっ、なーるほどー、こういうとき使うのか!!と深くナットク。

最初の「フロイデ」にこの実感がこもってるかどうかで、全体の出来が全然違うんです。
指揮者は合唱の男性パートに、「バリトンが、全世界を背負って歌い始めたときに、「フロイデ」を伝えようと、うずうずしててください。少し早く出ちゃっても構いません」と指示しますが、そういうことなんですね~。

で、合いの手に気を良くした(?)バリトンが朗々と、メインテーマを歌い上げます。「風呂出で 詩へ寝る 月照る ◎犬…」(指揮棒で殴るのはやめてください!)

合唱団が歌詞を丸暗記しようとするのに業を煮やしたのか、指揮棒で殴る代わりに振り付けをつける指揮者の先生もいらっしゃいましたっけ。「さ、皆もやりなさい」と言われて、100人が同じ振り付けで練習する(しかも前の壁は鏡だし)珍妙さよ。動画でお見せできないのが誠に残念であります。

カワイ楽譜の全訳によりますと、最初の一節の意味はこんな感じ。

歓喜よ。美しい神々の火花よ。天上の楽園の乙女よ!
われら情熱に溢れ、崇高な、あなたの聖所に足を踏み入れる。
あなたの奇しき力は、時の流れが厳しき切り離したものを、再び結びあわせ、
あなたの柔らかい翼の留まるところ、すべての人々は兄弟となる。


この歌詞の意味を思い浮かべながら歌いなさい!と言われるんですけど、
高尚すぎて、思い出すのが困難。

な顔をしている私たちの心の中を見透かしたように、先生の解説が…

おお 歓喜よ。神様たちの花火大会よ。天から薄物一枚着たきれいなネエちゃんが降りてくる…かぁーっと火がつくような酒をあおって気分はパラダイス…〈あとは振り付け〉


グロンド!で嬉しそうなオークを思い浮かべた後は、飲めや歌えの花火大会…
いいんだろうか、これで?!いいのか、忘年会シーズンだし!と思いながら続く…

すみません、品が悪くて…
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by silverspoonsjp | 2008-12-10 23:44 | プチ日記 | Trackback | Comments(6)

第九の季節 序章

何かとせわしい師走に追い打ちをかけるように、あちこちでベートーベンの第九「合唱付き」が演奏される侯となりました。

今年はどういうわけか12月になる前に歌う機会があったので(季節商品なのに)、何度も練習させられた立場で、聞きどころをご紹介しちゃおう、という企画でございます。

私の周囲では第九は品がないから嫌…という方が結構おられるのですが、最後の◎に帆かけてしゅらしゅしゅしゅ…にたどり着く前に、大変美しい箇所も多数ご用意しておりますので、まあお聞きになってみてくださいませ。

面白そうだな、と思ったら、来年は是非歌う側に回ってみてくださいね。この時期、全国各地で第九を歌うイベント的な合唱団が結成されることと思います。ただ聞いているときよりも、ツッコミどころがわかって面白いです。同じアホなら踊らにゃそんそん。

さて。

この曲は第4楽章までありまして、前の3楽章はオーケストラだけです。合唱で出て一番寂しいのは、1,2楽章の演奏が聴けないことですね(その間は、楽屋で最後の発声練習をしたり、整列したりしてます)。

逆に第3楽章と第4楽章の間は続けて演奏されるため、第3楽章の演奏時は、歌もないのに15分近く直立不動でスタンバっていないといけません。何がキツイって、ここが一番キツイかも。何しろ第3楽章は「Adagio molto e cantabile アダージョ モルト エ カンタービレ」
すなわち、
「めちゃめちゃゆっくり歌うように、速さ60」
なので、ヘタすると舞台の上下でぐーぐー…
 
と油断しているとっ!
第4楽章がいきなり、嵐のようなティンパニーで入って、お客さんは飛び起きるわ合唱団員はビックリしてコケそうになるわ大変な状況になるのであります。
これは、私の傑作で寝てる客に喝を入れてくれる!というベートーベンの意気込み…ではなく、恐らく、この後最初に歌う、(つまり、全曲の中の歌の出だしである)バリトンの歌詞に対応してるものと思われます。

第九の歌詞はドイツ語で、オリジナルはシラーの詩。なかなか高尚な内容なのであります。
で、開口一番何を歌い出すかと思えば、

「違うね。こんな歌じゃない」(こらこら!)

だもんで、ここに行き着くまでの前奏は、オーケストラがまだらボケのごとく切れ切れに奏でる前1~3楽章の再現を、バリトンになりかわったチェロとコントラバスが、ことごとく否定して回る、という構造になっております。

何かメロディーを奏でてるというより、ホントにぶつぶつ文句言ってるみたいな演奏なので、そのつもりで聞いてあげてください。

こんな具合に、なんか言っては文句、なんか言っては文句、そのうちバイオリンあたりがブチ切れるのでは?とはらはらしはじめる頃、じゃあ何だったら良いっていうんだよ、という木管の魂の叫びを一度は蹴ってみたものの、結局つぶやきチェローもあのメロディーを!

レレミファ ファミレド シシドレ レードド♪

ああ良かったこのメロディーなら知ってるよ~といかにもホッとした感じでついてくるファゴット、こんな感じですかね?と控えめに反復し始めるヴィオラ、呼応するように対旋律を奏で始めるバイオリンが合わさっていく箇所の美しいこと。そこへティンパニーなども参入すると、何が気に入らないのかまたちゃぶ台を返すヤツが!

そしてついにバリトン兄貴が起ち上がる!

「違うね、こんな歌じゃない--兄弟、この歌じゃねえぜ!もっとキモチいい歌があるだろうがよ!どうだ、みんな、唱和頼むぜ」

グロンド!じゃなかった
「フロイデ!」 サイコーだぜ!
ここで初めて男性合唱が唱和します。
「フロイデ!」 サイコーですぜ!

この「フロイデ」の一言で、この後聞くべき合唱かどうか決まってしまうという、恐るべき箇所。
いったいどこがツボなのか!その続きはまた明日!!
(ってこの調子でやってたら年内には終わんないんじゃ…?)
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by silverspoonsjp | 2008-12-09 00:58 | プチ日記 | Trackback | Comments(2)