本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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初級ロシア語文法

この秋(って去年ね…遠い目)、ロシアに行って参りました。

ロシアといえば、神保町の住民なら、
「バラライカ」のロシア!
「ナウカ書店」のロシア!
「サラファン」のロシア!
おや、結構ゆかりが深いですね。おっと、そうそう、
「ニコライ大聖堂」のロシア!

そして、指輪ファンなら当然、
シュロブ大好物マトリョーシカのロシア!(こらこらこらこら!!)

際限ないのでこの辺でやめときますが、気が付かなかっただけで、
結構ロシアって身近にありますね。
そういや昔から結構ロシアのモノが好きだったんでした。
映画とか、音楽とか、絵とか、SFとか…。
今は独立しちゃってる地域のモノが多いから、正確にはロシアじゃないけど、
ソビエトっていうと、イメージまた違うし。

ま、とにかく、遅い夏休みが取れたのと、いまはツアーじゃなくてもロシアに行ける、という人の話を聞いたので、これはチャンスとばかり、出かけてみたのでした。

そしたらもう、ツボにはまったの何のって。
うら寂しく寒々しい平原や、ひっそりした森をバックに、
絵から抜け出して来たような美しい人々や建物。
物見遊山で覗く教会、覗く教会、どこでもめちゃくちゃレベルの高い
アカペラの合唱が聞こえ、(もちろんby普通の信者さん)
街のカフェではびっくりするほどおいしいお料理が…。

これで気に入らなかったらヘンですよ。
物価が高いのが玉に瑕だけど。
まあ、東京よりは、安かったですけどね…。

以来、人に会うごとに旅行先にはロシアを勧めまくってる私。
(ご興味があれば、旅行の様子も別のところに書いたので見てやってください)

さて、そんなに面白かったロシア旅行ですが、一つ残念なことがありました。
それは、ロシア語がほとんど分からなかったこと。

ロシア語の旅行会話本がとても良くできていたので、
ほとんどそれで用は足りたし、片言のロシア語でも
皆さん、それなりに親切にはしてくれたのですが、
じっくり観察できるという利点はあるもの、言葉がちゃんと出来ないと、
テレビの紀行番組を見ているみたいで、良いことも悪いことも
ダイレクトに心に響いてこない気がします。

日本人には言われたくないと思いますが、
とにかくモスクワでは英語が通じないし、二カ国語表示はほとんどありません。
(ゴンドールに王が必要ないのと一緒ですかね…)
サンクトペテルブルクの人は結構英語ができたんだけど、
せっかく英語圏以外の国に来たのに、それじゃ面白くないですもんね。

で、きちんと勉強しようかなと思って、読み始めたのがこの本、
黒田龍之助 著 『初級ロシア語文法』(三修社)。

えっ、会話のために勉強するんでしょ、何で文法が必要なの…?
と自分が思うけどこればかりは仕方ありません。
何せロシア語には「一致」と「変化」という厄介な性質があるので、
旅行会話帳の単語を入れ替えただけでは、通じる文章にならない(らしい)んですよ。

「一致」と「変化」 なんだそりゃー?
知りたいでしょう?!
ほら、文法書を読まなきゃ、と思うでしょ?!

取りあえず私はそう思ったので、まず文法書から始めることにしました。
外国語は音から、がポリシーではありますが、何とおいしいことに、
この本にはばっちり音声CDが付属しています。

しかも著者が、あの「羊皮紙に眠る文字たち」の黒田龍之助先生ですよ!
当然、文法用語の知識をひけらかそうとして書いているとしか思えない、
凡百の類書とは比べものになりません。

著書にはほとんど目を通しているくらい、好きな先生の本なので、
当然学習にも身が入る…といいなぁ。

400ページもあって、ボリュームもばっちり、お得感満載。
しかも、課をとても細かく分けている上に、各課が扉で始まっていて、
実質4ページ進むと1課が終わり、非常に達成感があります。
本当に小さな工夫ですが、見開き単位でレッスンが進む本が
いかに見えないストレスを与えるか実感しました。

まあ、ただロシア語は、
キリル文字が何とか読めるくらいまでは嬉しいんだけど、
日本語遣いにとっては発想の違いが大きくてやっぱり大変。
複数形なんて男性、女性、中性の他に、最後の文字によって
作り方が微妙に替わったり、アクセントの位置が変わったりと
正直面倒…と思っていたら、先生のこのお言葉。

「このように、ロシア語は複数形の作り方一つとってもこれほど複雑であり、
学習者を飽きさせることが決してないのです。」


どうですか、モノは考えよう このポジティブ思考!
私なんかすっかり感化されてしまい、変化表を見ると、
ああ、これがロシア語流のおもてなしなのね、お気遣いすいません。

と思える境地に…


なりたいなぁ…。

周りの人にロシア語の勉強始めたんだ~と言うと、
意外な人が
「自分も勉強したことある」
「英語塾の先生が実はロシア語専攻だった」
「(バレエを極めたくて)ロシア留学を本気で考えたことがある」
「ロシア語で I love you」が言える」
「実は自分、正教徒」(マジですか!?)
と言い出し、ロシア語学習人口の多さにも驚く今日この頃、
もし皆様がロシア語に興味をお持ちだったり、
あるいは過去に囓って挫折していたり、するならば、
ちょっとご覧になってみると、毎日が楽しくなるかも知れない本でございます。

健闘を祈る!
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by silverspoonsjp | 2012-02-26 21:06 | その他のことばの本 | Trackback | Comments(0)
さて、バタフライ。

それ、旨いのか?!というお決まりのギャグはおいといて。

急に暖かくなったので、近所の屋内プールに行ってみました。
そうしたら、バタフライを教えてくれるプログラムがあって、つい、はずみで参加してしまいました。
だってやったことないんだもの。

学校ではクロール、平泳ぎまでしかやりませんでした。
皆様の学校では習いました?
背泳ぎはまあ、自己流ですが何とか前には進みますし、
なんと言っても、どんな泳ぎか知ってる(爆)

だけど、バタフライって、実は泳いでいるところをちゃんと見たこともないのです。
ただ、話によると、平泳ぎが変形したものだということなので、
いきなり習うとはいえ、まあ溺れずには済むでしょう。

そんな軽い気持ちで参加してみると、他の人もレベルは似たりよったり。ああ、良かった。

さて、コーチが登場して練習開始です。

まずは、プールの中で立ったまま、背中を動かす練習です。

背中!

これが、見事に全然できないんですよ
(コーチに、腰痛か、肩を怪我したことありますか、
と聞かれてしまった…どっちもないです…)

まず、肩を落とします。

両手をでれんと伸ばし(力を入れないこと)それぞれ、太ももの前までもってきます。

次に、両肘を少し曲げて、肩胛骨を寄せます。これが出来ません。
私なんて、「よいしょっ」と言う感じでかなり寄せたと思ったのに、背中は全然動いてないらしい。
(ひょっとして背中にお肉が付きすぎ!?)
このとき、胸は張った状態になります。

つまり、
 肩の力を抜き→背中が広がった状態(胸はすぼまり、手はだらり)
 →肩の力は抜いたまま→肩胛骨を寄せる(胸は大きく開いて、肘を少し曲げている)

の繰り返しになります。コーチ曰く、この動作がバタフライの基本で、
これさえマスターできればバタフライが出来たも同然!とのこと。
そりゃ、やるっきゃない。

…が、出来ない私をよそに、練習は次の段階へ進みます。

 この動作を、水に浮いたままやる。

立ってても出来てないので、当然水中でもできませんが、
ここでもう一つ注意事項があります。それは、視線を下に向けること。
(立っててやっていた動作を水平でやるわけですから)。
私はつい、頭を上げて進行方向を見てしまったり、
背中の動きにつられてあごを上げ下げしてしまい、お辞儀状態になってるのですが、
それではダメ。

実に簡単な動作なのに、なぜ出来ない?

ま、お料理番組と一緒で、ここは出来たということにしといて、
次の手順。

次は足です。水中に浮きながら、肩胛骨を寄せて、肩胛骨を離して、
という動作を連続してやっているときに、足をだらんとしてると、実は自然に
バタフライっぽい足になるんですよ(おおーーっ!)

なるほど、背中の動作ができれば出来たも同然とはこのことなのですね。

バタフライの足の動きはドルフィンキックといい、かえる足ともバタ足とも違います。
足にフィンをつけて泳いだことがある人は分かると思いますが、
足を揃えて、えぴとかイルカとか人魚(見たことないけど)のように、
上から下へ打ち下ろすキックなんです。

打ち下ろすとき、足は揃えてまっすぐ。
(浮いてますから、腰の部分が持ち上がって、
横からみると「へ」の時のようになってます。)

終わったら、足を揃えたまま、膝を90度くらいに曲げます。

そこからまた打ち下ろす、の繰り返し。

面白いことに、足を揃えたままで水中で肩胛骨を開くと、
どうしても身体全体では「へ」の字になります。
肩胛骨を戻すときに膝を曲げるようにすると、
もうそれでドルフィンキックのできあがり。

あとはこの動作を無限ループ!

いやぁ確かに、こりゃ簡単です。ちゃんと背中が開いたり閉じたりすれば、
(そして、むりやり頭を上げ下げしなければ)自然と前に進みます。

でも何だかコレ、芋虫が這ってるみたいで可愛くないんですけど。
プールのレーンを目一杯占領してジャマ豪快な、バタフライの泳ぎ方とは
だいぶ違うんですけど。

という、生徒たちのがっかりしたような表情を見てとったのか、コーチはにこやかに、

皆さん、この動作を忘れないように復習してください。来週は手をやりますからね。

ら、来週!?

ここでやめたら芋虫のまま生涯が終わってしまうではないですか。
つまり、来週もプールが確定ってこと…?
つか、復習しないと忘れるし。パソの前に座って肩胛骨を寄せる練習をせねば。

あ、今気づいたけど、パソ打つ動作って、肩胛骨を開いてる動作ですよね。
道理で寄せるのが難しいはずだわ…頑張らないと。

ということで、願わくば来週に続く!

備忘録2へ続く!





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by silverspoonsjp | 2012-02-25 20:36 | プチ日記 | Trackback | Comments(0)
皆様こんばんは。

ここのところ怒濤のごとく忙しく、当然気持ちに全然余裕もなかったので、ちょっと時間が出来たらここに書き込もう…とネタを溜めているうちに、すっかりタイミングを逸しておりました。日記とか付けていないので、ブログに書いておかないといろいろ忘れちゃって…

幸い今回は時事ネタ(?)なので、さっさと書く気になり、有り難いことです。

さて、岩波書店。

2013年度の社員採用は著者か岩波社員の紹介があること、と堂々ホームページに明記したため、ニュースになりました。

このニュースに対して批判的な意見は、雇用の機会均等に反するというもの。

逆に擁護する意見はいろいろで、私企業なんだからどんなポリシーで採用しようと自由だというもの(その結果、会社が傾いても、それは企業自身の選択だからしょうがない)、明言しないだけで縁故採用は他にもある、というようなもの。

私企業、しかも中小企業なら、そんなに大人数の採用はできないし、だからこそ、採用にあたってどんな条件を出すのも勝手だと私も思います。ただし、エントリーさせて試験も受けさせるくせに、実は隠れた採用制限をするというのはサイテーだと思います。たとえば、男性/女性のどちらかは採用の対象外、独身者/既婚者は採用しない、○○県出身お断り等々、まともな理由も説明せずにこういった採用制限を付ける会社は条件を公開して「あーそういう残念な企業なんだ…」と思われるリスクをきちんと取って頂かないと。

で、岩波書店は公開したのですから、(自覚してたかどうかはともかく)きちんとリスクは取った訳ですし、企業の規模としては立派な中小企業な訳ですが、だからといって採用に条件を付けても問題にならない企業なのかというと、それはちょっと疑問です。理由は

1.採用希望者が1000人単位で殺到する人気企業である
2.昔ほどの権威はないかもしれないが、「発信者」の側であり、私企業といえども一定の社会的な影響力がある
3.リベラルな出版物を出しているというイメージで売っている企業である

こういう企業が縁故採用しかしないと宣言したら社会的な影響力は大きいし、ただでさえ就職が大変な若人はガッカリしてしまうでしょう。天下の岩波書店が、若人をガッカリさせてどうする!?

岩波としては全然そんなつもりはなく、「記念受験」のつもりの人は来なくていいから、くらいのノリで、足切りの条件として出したと言ってるみたいですが、だったら「コネ採用」などと言われないような足切り方法にすれば良かったのに…例えば、岩波新書を100冊読んで全部の宣伝文を各○字で作って来い、とか、本気で入社するつもりがあるかどうか測る方法は他にもあるでしょうに…。

何だか、商品を見る目がないからブランドモノしか買わないとか、美術品の価値が分からないから鑑定書に頼るとか、そんなレベルで人を採用するんだろうかとすら思ってしまいます。

ただ、今回は条件をハッキリ提示していましたが、「噂」のレベルではあれ昔から岩波は、著者の紹介状がない新卒は入れない、とは言われていました。明らかに紹介制だった時期もあったみたいですね。

穿った見方をすれば、岩波書店はかなり専門書が多い、ハイレベルな出版社なので、もし編集部配属にでもなったら、かなり高度な知識が求められることになるでしょう。なので、岩波から本を出してるレベルの著者の弟子でなければ、勤まらない、とでも考えているのでしょう(違ったらゴメン)。あるいは、自分たちと同じ「知識人」のお仲間しか入れたくない。そうとしか解釈できないんですが、この条件…。

さらにイヤだなぁと思うのは、本当に我が社に入りたければ接点を探すか、これから作ればいいという説明。だって、友人・知人・卒業生に社員がいるか、自校に著者がいるか、近所に社員がいるという環境を求めること自体、岩波の場合は選民的だし、それに気が付いてない鈍感さがイヤ…。たとえば私、東電に入社したかったとして同じ条件を出されても、身近で誰ひとり思いつきませんもん。

著者にアタックする、という手もあるとのことですが、自分のゼミ生でもない人においそれと紹介状を書く教授はいないだろうし、だったら個人的に著者に気に入られて紹介状を書いてもらうよう努力しろ、というなら、それは一次試験を著者に丸投げするのに等しい気がするんですが…

そして、なんで私がネチネチと書いているかといえば、それは小さいときから、そして今も愛読している本を出版している会社にこんなことして欲しくないと思っているからです。そりゃ、終戦直後とかの混乱期だったら縁故採用も仕方ないかもしれませんけど、今は平成ですからね。
「出版はハッキリ言って斜陽産業だけど、御社の本をずっと読んできて、自分は本を作りたいんです!」そう思ってる若人(いれば)を門前払いしないであげてくださいな。

それに、同じような人ばっかりで組織を固めていると、早晩、会社が危なくなるかも知れませんよ?岩波のない日本の出版業界、それはもっとイヤなことなので…。
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by silverspoonsjp | 2012-02-05 23:16 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(0)