本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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カラズラスからの脱出

昨日2月8日、都内では16年ぶり? 20年ぶり? 40年ぶり?の大雪でした。(ソースによって年数が違うんだけど、きっと積雪量がどんどん増えていったせいでしょう)。

東京は雪に慣れておらず、ほんの数センチ降っただけでも困ったことになるので、ものすごく気が進まなかったのですが、半年前からの約束を破ると宅のわにが怖い。前門の雪、後門のわになら前者のがややマシです。しょうがないからわに連れでしぶしぶ出かけてみたら、やっぱり大冒険になってしまいました…。

覚えのために、どんなことになったか顛末をメモしておきます。

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↑ 午前中の御茶ノ水・聖橋。この時点でもすでにかなりの雪でした。

今日の用務地は東京の東隣り、千葉県の海浜幕張(かいひんまくはり)。ここにはJR武蔵野(むさしの)線JR京葉(けいよう)線が通っています。京葉線は従来からちょっと強風が吹くと止まるので、夕方まで持つかすごく不安でした。と、思ったら、

午後の早い時点で武蔵野線が運転中止。

ちょ、ちょっと待って、あてにしてたのに、裏切者~!

これは用事が終わったらダッシュで帰らねば。夕方5時を回って、私はもう気もそぞろ。ようやく帰途について駅までの800メートル、車が怖かったので歩道橋へ登ったところ、雪が降り積もってそこはまさにカラズラス状態。

傘も役に立たない猛吹雪の中、傘を杖がわりに前にと進みます。長野県のホームセンターで購入した、雪の日専用長靴を履いていたにもかかわらず、靴を超えてくる雪の深さ。笑っちゃうほど悲惨な状況に何を思ったかスマホで写真を撮ろうとしたのですが、あまりの寒さに電池残量が激減。今後に備えて温存します。

それと、こんな遭難寸前なのに、大喜びな亜熱帯産のわにを何とかしてください。

息も絶え絶えでモリア…もとい、海浜幕張の駅につくと、武蔵野線は止まったままですが、京葉線はまだ動いているらしい。明日も外に出られないかもしれないし(家の周囲が下り坂なので、道が凍ると怖い)、駅ビルでちゃちゃっとお野菜買って帰ろう、と20分ほどロスした間に、京葉線はポイント故障で立ち往生。

改札口にはみるみる人があふれだし、構内放送が繰り返し流れて来ます。
「復旧の目途が立っていません!幕張本郷(まくはりほんごう)駅までバスで振替輸送を行います!」

一般にこういう場合、ヘタに移動するよりあきらめて復旧を待つ方が早いのですが、雪は降り止む気配がなく、何かが動いているうちに乗らないと最悪帰宅難民です。

定期券か行く先までの切符を持っている人には振替券をくれるというので、とりあえず切符を買い、改札の長蛇の列に並びます。

駅員さんがハンドマイクで叫んでいます。
「SUICAやPASMOなどのICカードでは振替えられません!京成(けいせい)線は動いているので、振替券で1番乗り場のバスをご利用ください!」

ふと、そのハンドマイクの人の隣で状況を説明している駅員さんも振替券を持っていることに気が付きました。近づいて切符を差し出すと、ご迷惑おかけします、と振替券をくれました。なんだ、並ぶ必要ないんじゃん…。

ほうれん草とネギを背中にしょってバス乗り場に来てみると、当然そこはさらなる長蛇の列。広い広いバスターミナルの淵を回って、どこまで列が続いてるんだか見えません。とぼとぼと最後尾を目指して歩き出しましたが、どう考えたって1、2時間でバスに乗れるとは思えません。こんな雪の中、ただ立って待ってたら死んじゃいますって!

そこへ、「イオンモール行き」と表示のあるバスがすすっと入ってきました。おや、バスは運休じゃないんだ。じゃあ、どこか別の駅に出られるバスが来るかもしれない!駅員さんの情報が正しければ、まだ京成線は動いているから、とりあえずそれに乗って千葉県から脱出しないと。

来るバス来るバスを睨み付けていると、「京成幕張」と表示されたバスを発見。こいつだ!

「ちゃんと帽子を被らないと…」などと呑気に説教しているわにを叱り飛ばし、誰も並んでいないバス乗り場に突進します。

周囲の人も気づいたのか、そのバスに向かって走りはじめました。黒門前のアラゴルンもかくやの勢いです。バスには後から後から乗り込んできて、後ろのドアが開いたまま発進してしまうほどでした(さすがに後で閉めたけど)。
バスには何とか乗れたものの、わにが「あー良かったね~」というのをムカッとして聞きながら、私は気が気じゃありませんでした。

京成幕張っていったいドコ?着いた時点で京成線が止まってたらどうしよう? そもそも京成線の終点でどこだっけ? 他の電車は動いているのかしら?

運転席に流れる無線に耳をそばだてていたものの、列車の運行状況に関する情報は一切入ってきません。てことは、少なくとも京成は動いているんだろうと判断。

終点につくと、そこには田舎の小さな駅舎が。バスの運転士さんは親切な人で、本当は振替券を渡さなければいけなかったんでしょうが、まあいいですよ、と降ろしてくれていました。最初の方に乗ったので、かなり待ってバスを降り、開けっ放しの改札を抜けるとあらビックリ。

目の前に遮断機が下りていて、その先には吹きっさらしのホームが一つ。ホームのこっち側は、東京方面行きで、電車が停車しているではありませんか。どうやら反対側に来る列車の待ち合わせをしているらしいんですが、まだまだ来そうな気配はありません。こっち側は関係ないんだから、遮断機を開けて~!という私たちの(無茶な)心の叫びは、遮断機脇の駅員さんに当然無視され、そのうち列車は行ってしまいました。

こんなところでタコに阻まれるとは…!


次の列車は15分後。来るのか。って、いうか、駅舎で待ってたらまた同じ目に遭うので、居残り組はホームに移動です。ホームの上にも雪が降り積もり、レールは雪に埋もれています。

いい加減不安になってきたころ、次の列車がやってきました。行き先表示に「松戸」の文字が見えます。松戸はまだ千葉ですよ。ホームには東銀座方面とか書いてあるのに何なんだろう、と一瞬躊躇していると、隣の人が「この電車、幕張本郷に行きますかね?」と聞いたので、なんとなくわかりました。

この聞いたこともない駅はきっと京成線の支線で、直通でもあればともかく、どこかメジャーな駅についたら乗り換えないといけないのではなかろうか。

取りあえず乗って、車内の路線図を見ると、やはり本線へは京成津田沼(つだぬま)で乗り換えないといけないらしい。津田沼って聞いたことがある。JR総武線が止まる駅じゃなかったっけ?あるいは、本線で日暮里(にっぽり)まで行き、JR京浜東北線に乗り換えようか…と思う間もなく、列車は幕張本郷駅に着きました。

異様に滑る車内にも関わらず、たくさんの人が猛ダッシュで降りていきます。いったい何だろう?車内には、しばらく停車しますというアナウンスが流れたので、私たちもホームに降りてみました。結構大きな駅です。おや?隣のホームに見慣れた黄色い電車が。三鷹(みたか)行き?あっ、JR総武(そうぶ)線だ!!

その途端、私たちも(できる範囲で)猛ダッシュ。京成の改札で、総武線動いてますか?と聞いてみたものの、駅員さんはさぁ…という返事。もうどうでもいいのでとにかくJRの開いてる改札を通ります。構内には、「三鷹行きは時間調整のため停車しています。ご乗車になってお待ちください」とのアナウンス。急げ~!

転ばない程度に走って乗り込むと、いくばくもせずにドアが閉まって発車。間一髪でした。

車内の電光掲示板には、京浜東北線が運休との表示。京成本線で日暮里(にっぽり)まで行ってたら困ってたかも。

車内はびっくりするほど静かで、ちょうど全員が座れるくらいの混雑度。列車が駅に着くとホームのアナウンスで、総武線は今来た電車に乗れと言っています。次発がどこかで立ち往生しているらしい。反対ホームには下り電車が見えますが、止まってます


車内の電光掲示板を穴のあくほど見つめつつ、何とか東京まで持ちこたえてくれ~。まだ幕張本郷か~!と思ったところで気づいたんですが、車内の表示とホームの駅名が合っていません。故障したのか何かわかりませんが、車内表示が数駅遅れている(?)んです(バスではときどきあるけど、JRでは初の体験)。

そういえば、乗ってからのアナウンスはすべて自動音声で、追加情報は一切ありませんでした。このあたりに来ると複数路線のチョイスがあるので、音声の案内にしたがって降りた先で電車が止まってたら、次の駅で別の線に乗ればよかったとショックでしょうに…。

とうとう肉声によるアナウンスはないまま、列車は都内まで走ってきました。乗り換え駅で、ここまでお世話になった振替切符を渡すと、駅員さんが「お疲れ様でした」とねぎらってくれました。うぅ、遭難しかけた日の最後に、この一言が嬉しい…。

地下鉄は動いているので、私もようやく一安心。こういう日にのこのこ出かけちゃいけないなーと改めて反省しました。

一方、自分のことは棚に上げて何ですが、乗り入れ駅や列車内できちんと情報が共有されてないのが、この先困るだろうなと思いました。雪はまだ想定の範囲内だけど、大地震はいつ来るか分かりません。大きな余震もある中で、列車がこの先走るかどうか、走らないならどうするかなど、乗客は不安になることでしょう。オリンピックもあることだし、観光客やハンディキャップのある人に情報を伝える手立ても考えておかないといけないでしょう。

何も対策がされていないなら大変なことになりそうだと思った、長い冬の一日でした。
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by silverspoonsjp | 2014-02-09 14:14 | プチ日記 | Trackback | Comments(2)