本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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図書館の興亡

マシュー・バトルズ著「図書館の興亡-古代アレクサンドリアから現代まで」(草思社)という本を、それこそ図書館から借りて読んでました。

大変申し上げにくいのですが、この本は、私には、典型的な「参考書を右から左に写して書いた本」に見えるため、あまり積極的にオススメは致しません。特に古代の部分は、著者もよく理解しないで書いてるんじゃないかと思われるフシがあり、どこまで本気にしてよいのか迷います(リテラシーを試されてるのでしょうか?)。

訳もー異国情緒を醸し出すためと思いたいですが-中国古代の書記用具で「黒インク」はないでしょう…それを日本語では「墨」っていうのでは…?(古代中国では黒インクを使っていたのなら、失礼しました…)石碑の森は、「碑林」のことなのでは…いえ、良いんですけど、別に。

文句があるなら読まなきゃいいでしょ、何で読んだの、と問われれば、それはcrannさんのブログを拝見して「ゲニーザ」って何だろ?と思ったからです(crannさん、いつも面白い話題をありがとうございます)。

けなしておいて何ですが、B級映画も見方次第なのと同様、どんな本でも見どころはあります。「考察」って言葉をゲニーザに埋めてきちゃったらしい本ではありますが、図書館の来し方についてまがりなりにも1冊にまとまっていると、読み手の方では、行く末について考えてみることも出来るというものです。

著者はハーバード大のワイドナー記念図書館で司書をつとめた人だそうで、よって、司書の役割について書かれた箇所と、アメリカの図書館について書かれた箇所は、なるほどね、と思わせてくれます。

以前、アメリカの子ども向けの本で、開拓地に本を載せてやってくる幌馬車図書館(現在の移動図書館のご先祖みたいなものでしょうか)の事を知りました。この本では、それらが一定の期間、まとまってある農家などに貸し出される「ホーム・ライブラリー」の紹介があります。

20世紀の初頭、アメリカ開拓農家の仕事はあまりにも厳しく、本を読むゆとりは親にも子にもそれほどなかったと思われます。前述の本でも、移動図書館の本を読む事に、親はあまり乗り気ではありませんでした。それを思うと、本書の写真にある、祭壇のように恭しく本のセットが置かれた光景には、そんな暮らしでも本を読みたいと思う人たちもいたんだと、畏敬の念まで覚えてしまいます。

性質は違いますが、二十世紀初頭、図書館に出入りするのを禁じられていた黒人が、そんな中でも知恵を絞って本を借り出した話なんていうのも出ていて、本があふれているのに全然読まない人も多い身の回りの状況と考え合わせると、皮肉というか何というか、考えさせられる話です。

そういえば、ローラ・インガルスの本に、クリスマスプレゼントにテニスンの詩集を贈られる話が出てきましたね(ローラは、クリスマス前に引き出しの中に隠してあったのを見つけてしまい、あまりに続きを待ちこがれたため、実際に読んだ時、がっかりしたらしいです。とても良くわかる気がする…ので印象に残ってます(苦笑)

さて、肝心の「ゲニーザ」(「ゲニザ」の方が検索ではヒットしやすい)については、「書物の墓場『ゲニーザ』」という節で6ページくらい紹介があります。「ゲニーザ」はユダヤ教のシナゴークの一角にある、使い終わった、文字の書かれた紙を集めておく場所を指すそうです。

ユダヤ教やイスラム教では書かれたものを神聖視する伝統があり、それらが冒涜されないように保存しておくと、中身が魂のように昇天する、ということなのだそうです。ですから、系統だって本を集めた訳でもなく、外に向かって開かれることもありませんでした。

したがってゲニーザに保存されたものはは焚書のような受難に遭うこともなく、後世にとって有用か否かの振り分けをされることもなく、千年にわたってただ延々と蓄積されてきたのです。

アレキサンドリアの図書館以来、図書館に集められた本はほぼ例外なく消失の運命をたどっているというのに、墓場にある本は後世に伝わるとは…。図書館の歴史にこの項目を入れた著者のセンスは「買い」とすべき、なんでしょうね。

目次抜粋

アレクサンドリア炎上
 焚書坑儒と石碑の森
 消えたアステカの絵文書
 「クーマの巫女(シビッラ)」の予言書

知恵の館
 バヌ・ムーサ三兄弟と知恵の館
 図書館のルネッサンス

書物合戦
 スウィフト

みんなに本を
 新時代の司書の資質
 

知的遺産の消失
 「本を焼くところでは、やがて人を焼く」
  ルーヴェン図書館の悲運
  ナチス・ドイツの図書館改革
  抑圧の道具としての図書館
 
書架のあいだをさ迷いつつ
  書物の墓場「ゲニーザ」
  ホーム・ライブラリー
  人民宮殿
  「アーケード・プロジェクト」
  ミューズの鳥かごは今

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by silverspoonsjp | 2009-02-10 01:52 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(2)
先日、ひょんなことで「2001年宇宙の旅」(懐かしい)のスチル探しをしたのですが、画像を見ると条件反射的に、あの印象的なテーマ曲、リヒャルト・シュトラウス作曲「ツァラトゥストラはかく語りき」が頭の中で鳴り響いて止まらなくなり、あー何とかこいつを止めねば、しかし、「かく語りき」って、一体何を語ったんですか?と今度はそちらが気になりはじめました(試験が目の前に迫った受験生のような、困った状態です)。

まともな人なら、じゃ、ここで一丁、このタイトルの元になったニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」を読んでみますかね、となる訳ですが、生来怠惰な 気が短い江戸っ子なため、そんなかったるそーな本、読んでいられるかぃと思って(全国1千万のニーチェファンの皆さん、私をお許しください)、つい図書館からこんな本を借りてきてしまいました。

青木健 著「ゾロアスター教史」(刀水書房)

2色印刷の地味な表紙を見たとたん、一体何の間違いで、ニーチェよりこっちの方が簡単に読めそうだと思ったんだろうと後悔しました。…でも序論の2ページくらい読んでみたら意外や面白く、一気呵成に読み終えてしまいました。

だいたい、私が世間知らずなだけかも知れませんが、この21世紀に、拝火教徒が存在していること(しかもインドでは財閥として結構な勢力を築いており、インドつながりで言えば、クラシックファンならご存じの指揮者ズービン・メータやロックバンド・クィーンのフレディ・マーキュリーもゾロアスター教徒)、ニーチェつながりでは、イエス・キリストをも凌ぐアーリアの超人としてあのナチスが持ち上げ、熱狂的に研究していたこと、等々の事実には驚かされましたし、実に興味深いものがあります。

してみると、日本語でツァラトゥストラ/ザラスシュトラ/ゾロアスターを書き分けてるのは単に、ドイツ語/元来の読み/英語経由という、それぞれの発音の由来を書き分けたいという語学オタク的なこだわり以上に、由来の「含み」を表現したいという欲求が働いてるんでしょうね。

本来のザラスシュトラはと言えば、実体がよくわからない宗教家であったらしいのですが、彼の事を伝え聞いたローマ人やヨーロッパ人が勝手に神秘的イメージを付け足して理想化し、尾ひれが付け加わっていったようです。

この本は看板に偽りなく「教史」なので、教えの伝播や変遷に焦点があり、ゾロアスター教の中身そのものについては補足的な扱いです。そのため、もう少し教義そのものについて知りたいと、懲りもせずもう1冊読んでみました。タイトルはズバリ、

「ゾロアスター教」(講談社選書メチエ)

著者は「教史」と同じく青木健さんです。

こちらの方は、教義や儀礼について、もっと詳しく書いてあります。現代に残る儀礼も写真付きで紹介され、儀式で使われるナゾの植物ハオマ草の現状や、イスラム化したイランに今も残るゾロアスターの伝統(詩を暗唱してる人がエライとか、緑が好きとか…)またまた興味深い話題満載なのですが、読みやすさを優先してか一つの話題が短いので、ダイナミックさでは「教史」に一歩譲るように感じました。

さて、「教史」によりますと、「ザラスシュトラがかく語った」内容とは、世界は善と悪の二つの勢力の戦いである、という考え方や、善悪どちらにつくかは個人の選択である、という人間の自由意志の存在、その選択に伴って死後の行き先が決まるという考え方、個人だけでなく世界にも終末があるという終末論、救世主の出現を予想する思想などだそうで、そうだとすれば、キリスト教や仏教、イスラム教などに直接間接に与えた影響は確かに多大なものがあります。

とは言え、後から付け足された「東方の大賢人」というイメージもかなり当社比300パーセント増しくらいのバブリーな評価になってるらしいですね。

そこで、話は最初にもどって「2001年」との関係をつい考えてしまう訳ですが、ニーチェは、ツァラトゥストラの名に仮託して「神は死んだ」「超人思想」「永劫回帰」の思想を語っている(と、「ツァラトゥストラはかく語りき」のあらすじに書いてある…(爆))なので、その辺が映画のテーマ曲に使われる理由なんでしょうね…。さすがキューブリック監督。
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by silverspoonsjp | 2009-02-02 23:58 | 人文科学の本 | Trackback | Comments(6)

執事ジーヴス

羊カフェに行ったからという訳でもないでしょうが、
最近、いまさらながらジーヴスものにはまっております。
勢い余って、ドラマのボックスセットまでイギリスから取り寄せてしまいました。

物語の舞台はロンドン。時代はいつだか良くわからないのですが、
シャーロック・ホームズだったらこう推理するに違いない…てな会話が出てくるのと、バルカン半島で小競り合いが…みたいなセリフが出てくるので、ホームズよりは後で第二次大戦よりは前でしょう(何を考察してるんだか)。

ロンドンのフラットで悠々自適に暮らす、自他共に認めるボンクラなお坊ちゃま、
バーティー・ウースター(なんかこの設定、リアル世界で聞いたことあるような)。
賭け事、スピーチ、服のセンスもまったくダメダメなくせに、人から頼まれると嫌とは言えない性格で、
その人柄の良さと家柄の良さが災いし、
自分とは関係のない数々の揉め事に、常に巻き込まれているのであります。
しかし、ああ、神は見捨て給わず、そんな彼をいつも鮮やかな計略で助けるのが、燕尾服を着たどらえもん 諸葛孔明のようなバレット(和訳は「執事」となってます)、
ジーヴスなのであります。

しかし、このジーヴス、ご主人の問題を解決しつつもさりげなく自分に有利に事を運んだりして、切れ者なだけに性格もなかなかクールで、
一筋縄ではいかない人物なのを、バーティーの間抜けっぷりが上手く中和していて、そこがシリーズの一つの魅力になっています。

いちおうユーモア小説ということになってるらしいんですけど、エピソードが笑えるというよりは、表現とか、間がおかしいんですよ。

私は最初、英語(少しやさしく書き直したバージョン)を読んだのですが、
主従の会話がそれっっぽくて本当におかしいです。
たとえば、フランスにバカンスへ行ったバーティーが帰宅して、
(ジーヴスはアスコット競馬が気になるといって同行しなかった)、
久しぶりにジーヴスに会う場面。

バーティー:Well,Jeeves,here we are,what?
ジーヴス :Yes,sir.
バ:I mean to say,home again.
ジ:Precisely,sir.
バ:Seems ages since I went away.
ジ:Yes,sir.
バ:Have a good time at Ascot?
ジ:Most agreeable,sir.
バ:Win anything?
ジ:Quite a satisfactory sum,thank you,sir.


こういう会話を面白げに翻訳するのは至難の業でしょうね。

国書刊行会から何冊か訳本が出ています。
日本語版は、こなれてない部分があったりもするのですが、
なかなか頑張って訳してると思います。たとえば、バーティーの服のセンスに関する、こんな箇所…

僕は自分の部屋に直行し、カマーバンドを引っ張り出して腹に巻きつけてみた。
僕が向き直るとジーヴスが驚いた野生馬みたいにあとずさりした。
「失礼ですが、ご主人様」彼は声を抑えて言った。
「まさかそれをご着用で人前に出られるおつもりではいらっしゃいませんでしょうな」
「このカマーバンドか?」僕は軽く受け流すと気楽な、屈託のない調子で言った。「そのつもりだが」
「それはお勧めできかねます、ご主人様。本当にいけません」
「どうしてだ?」
「ご印象がにぎやかきわまりすぎでございます」


にぎやかきわまりすぎ(爆)
いいでしょ、これ。

60冊くらい出てるらしいので、全部読むのは大変そうなんですけど、
とっかかりとしては短編の方が飽きなくていいと思います。
上のリトールド版は強く強く推薦しておきます。
ジーヴスもの以外にエムズワース卿のシリーズが含まれており、
どっちかというと私はそちらのシリーズの方が好きだったりします。
ロンドンが大嫌いで田舎の居城を愛する卿の静かな生活をぶち壊す、やかましい村人や妹のコンスタンツェ、頑固なスコットランド人庭師などなどが活躍する、いかにもイギリスなお話です(未読ですが、文藝春秋から「P・G・ウッドハウス選集」として、訳本が出ている模様)。
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by silverspoonsjp | 2009-02-01 00:18 | 英語の本 | Trackback | Comments(14)

デコトラ風スクラップ

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最近、こまごました紙モノがたまっているので、スクラップブックを作って片づけちゃおうかなーと思い(我ながらチマチマした趣味だこと…)、使えそうな紙を探しておりました。

本の形になってさえすれば良いというのであれば、少部数印刷を引き受けてくれるところで最低ロット作ることも出来ますが、凝ったことをするのは難しい。ただ、自分で書いて自分で製作する私家本とまでは行かなくても、工夫次第で面白い本はできます。

いま世間で流行っているかどうかは存じませんが、最近面白いと思うのは、すごくハデハデに飾り立てたスクラップブック。シンプルシックなモレスキン等とは対照的に、こんなデコトラみたいなスクラップブックのキットもあるんですねー。何ともアメリカーンな感じがたまりません。

旅のスクラップといえば、フランス人のユニット、ツェツェの作品も思い浮かびます。(ツェツェの旅行絵本とか。)

本は大事に…という教育を受けた方にはお目玉食らいそうですが、私はよく本をカスタマイズします。一番使う辞書に、載ってない単語とか、他の辞書でこれはと思う語釈の切り抜きを貼って使ってます(厚くなるけど)。蔵書票を貼るというのも、一種のカスタマイズでしょうか。

そして今一番やってみたいことは、活版で組んでくれるところに、自分の好きな詩を集めて印字してもらい、本にすることです…とはいえ、予算ないからダメだけど…まずはモリスを見習って、豪華手書き挿画本を作るとこからにしましょうか。
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by silverspoonsjp | 2009-01-28 01:25 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(2)

モーリス&Co.の見本帳

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2009年1月24日から開催の「生活と芸術-アーツ&クラフツ」展、ようやく東京へ巡回して参りました。

場所は上野の東京都美術館なので、混んでるかなーと思ったら、意外に人も少なく(寒かったですしね)、かなりじっくり見ることができました。モリスの住んだレッドハウスの再現展示やテキスタイルのパターン画、盟友バーン=ジョーンズの絵などおなじみのものもあれば、アーツ&クラフツ運動の影響を受けた、グラスゴーのマッキントッシュやウィーン・日本での展開まで含まれてなかなか盛りだくさんの内容。特にウィーン分離派ファンと致しましては、封筒やポストカードを見ることができて思わぬ収穫。

そして、当然、モリスと言えば本も気になります。詩の本など、初めて見る美しいものもありました。どうも用紙も普通の紙じゃなさそうだと説明をよく見ると、「リネン紙」となっています。それもかなり気になりました。

しかし、一番魅了されたのは、売店に売ってた、モリス商会の壁紙の見本帳です。現在、壁紙を生産しているのは別の会社だそうですが、日本の輸入元が、実際の壁紙の見本を貼り込んだ、とても綺麗なコーディネートブックを出しているのです。
(実物の写真が見たい方はこちら。

さすがに良いお値段だったので、眺めるに留まりましたが、眼福眼福。
展覧会は2009年4月5日までやってますので、お時間の合う方はぜひ。
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by silverspoonsjp | 2009-01-25 23:54 | 素敵なヴィジュアルの本 | Trackback | Comments(2)
皆さん、こんばんは。

わたくしこと、こう見えても「ぴあ」の年間予約購読読者でございます。給料天引きで購入し続けてはや◎◎年、こんなに長いこと読み続けてる雑誌は他にございません。

だけど、それもいよいよ、過去形になろうとしているのでございます。
なぜって…?2ヶ月前のリニューアルの結果がひどすぎるからでございます。
一体、読者を何だと思ってるのでしょうか。

そう、思い起こせば今は昔、隔週刊で使いやすかったのに、情報が増えたとか言って週刊になったときも(どう考えてもあれは売り上げと広告収入を増やそうとしてるとしか思えなかったけど)、私はおとなしく購読を継続いたしました。

あのとき、抗議しておけば良かった。

直近1週間~10日くらいの催し物しか載ってないと、社会人は予定を立てられないんですが、と。

とは言っても、ボリュームが増えた分、かなりマイナーな催しまでカバーしてるし、特集記事もたまに面白いのがあるしね、と善意に解釈したのでございます。

ところが、この11月に「ぴあ」は、またまた隔週に戻ったのでございます。良かったじゃん!とお思いですか…いやはや、とんでもございませんよ!(怒りはいよいよ沸点に)

忠実なる読者には告発の権利がある!

敢えて言おう、カスであると!

雑誌がリニューアルするというのは、たいていの場合、売り上げが落ちているということなので(だって、好評のものを変える必要ないですもんね)、必死のはずなんですが、頑張る方向が逆だと思うんですけど。

巷には情報がいっぱいありすぎるから、編集部が選んでオススメしましょう、というコンセプトには別に反対しないけど、だったら、さすがは「ぴあ」編集部!って思わせてくれる作品をオススメしてくれなくちゃ。まさかとは思うけど、広告出してくれたとこを推薦したりしてないでしょうね、と勘ぐりたくなるひどさ(しかも座談会形式でほとんど記事のていを成してない…)

レイアウトを変えて、情報は少なく、紙面は見づらくなってるし(情報が少なくなっても見やすくなってるならまだしも…)

ぴあのもう一つのウリ、インタビュー記事も、相手のことより書き手の事情が前面に出てる記事が目立つし(紙面が埋まるほどはしゃべってもらえないのかしら)

ぴあを買ってた最大の理由である、マイナーな特集上映や上映会情報に至っては、@ぴあをご覧下さいになってる始末。だったらネットで見ますよ?!(←あ、怒ってる怒ってる)

せっかく雑誌媒体なんだから、ネットじゃできない工夫がいろいろあるでしょう!何とかしてくださいよ。キレますからね、ホントに。
雑誌不況なんて言って、誰が悪いんだか…
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by silverspoonsjp | 2009-01-23 23:55 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(0)

まったき動物園

【練習問題】

センター試験もやっと終わったところで恐縮ですが、問題です。

以下は短詩です。英文を日本語に訳してみなさい。

The Posby goes into a trance
In which it does a little dance.



できましたか?
ナニ?わかんない単語がある?
しょうがないなー、サービスね、サービス。

The Posby : ポスビー(生き物の名前)
goes into a trance: トランス状態になる
In which:その中で
it:それは
does:~する
a little:ちょっと
dance:踊り

…わかりましたか?





ハイ、それでは答え合わせをしてみましょう。

【柴田元幸先生による模範解答】

ポスビーは 忘我の境(きょう)に 浸りつつ
繰り広ぐるは ささやかな舞。


ああー、受験生の皆さん、暴れるのはやめてください~~~!
そう、全ての単語の意味を日本語で書いてもらっても、
出てきませんて、こんな訳。

しかも意味はまったくその通り。
これはまったきプロのお仕事。

ホント、前回「うろんな客」の時も思いましたが、
どうやったらこんなことが出来るんだろうと不思議でたまりません。

原著の価値を3割増しに高める訳業に加えて、
日本語の活字の選び方や並べ方など、造本も良いお仕事ぶりです。
カバーを邪魔する無粋なバーコード類はシールに印刷して、
きれいさっぱり剥がれる工夫がしてあるのも嬉しい。
さすが河出。

本はいつものエドワード・ゴーリーぶりに、
26匹の幻獣が見開きに1匹ずつ登場し、どんな生き物であるかという説明の短詩が添えられている、ありていに言って、ただそれだけの本です。

しかも、訳者の言葉を借りれば
「華麗であったり、雄々しかったり、温かく優しげだったりすることは絶対ない。どれもみんな、情けなかったり、あさましかったり、影が薄かったり、むさくるしかったり、性格が悪そうだったり、ただ単に訳がわからなかったり、とかそんなのばっかりである。」
あ、おまけにモノクロです。

買う価値あるんだろうか、そんな本、と思う方はいないでしょうけどいちおう背中を押しとくと、怖いものみたさでホラーを見るならば、ヘンなものみたさでこの本を読んだって悪くはないというか、そういうことです。

「まったき動物園」
エドワード・ゴーリー著
河出書房新社 1000円

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by silverspoonsjp | 2009-01-22 23:31 | センス・オブ・ワンダーの本 | Trackback | Comments(4)

大物買いの その訳は…

恐ろしいことに、2009もはや10日が過ぎてしまいました…。
たった10日で先が思いやられる状況の方、今年はツイてそうという方、こもごもいらっしゃることと存じます。

私めはと申しますと、たった10日ですでに散財しまくっております。
たとえば、こんなものを…
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あら、違ったわ。
(←しかもこれを買いたがったのは私ではない。セールになったからって正月過ぎて正月用品を買わなくてもと思うのは、私が日本人だからでしょうか。確かに鶴は決め手にはなりましたが…)

でも、正月すぎて盆栽が500円というのも悲しい話ではないでしょうか。どう考えても鶴だけで500円の価値はあると思う。

じゃなくてですね。

こんなもの↓を、いきなり買ってしまったりとか。

色味のものがほとんどない我が家のキッチンで異彩を放つこのディジョン・イエロー、私が部屋を出て行くとここを中心に爆発する…訳ではございませんで、ごらんの通り、檸檬…じゃなくて、鍋なのでございます。

なんで本のブログに鍋なんだ、とエントリーしている本人すら思うわけでございますが、
そこはちゃんと理由があるのです。
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以前、丸善オアゾ店で、ついつい「クック膳」なる電子レンジ用の鍋を買ってしまった話を書きましたが、今回も似たようなシチュエーションでございまして、三省堂書店の料理本コーナーで、この鍋で作る料理の本を買ってしまって以来、鍋本体を買うかどうしようかずーっと考えていたわけなのです(さすがに鍋とセットでは売っていなかったので)。

説明の必要もないと思いますが、この鍋はル・クルーゼという会社の製品で、鋳物にホーローがけがしてあり、強いて言えば塚原卜伝がフタを愛用していたあの鍋の仲間なのです-フランス料理を作るわけでもなし、要らないものなのに、学習機能が備わってないせいで、レシピ本を買ったら欲しくなってしまったのでございます。

恐るべし、業界横断マーケティング戦略!

それが証拠に、同じフランスの製品で、料理上手と評判の方のおうちへお邪魔すると必ずといって良いほどお持ちの「ストウブ」という鍋がル・クルーゼの後塵を拝しているのです。恐らく、かなり最近まで、家庭向けの料理本が出ていなかったことが大きいと思います。
(ちなみに私は、ただでさえ重たいのに、暗い色だと見た目も重そうだからストウブは諦めました。その代わり、ストウブの長所をパクッたセンセーションというラインのにしたのです。だから、色が欲しかった白じゃなくて、黄色になっちゃったという、まだるっこしい話なんですけど。)

雑誌は広告が取れないせいで苦戦しているそうですが、あれは雑誌の広告がいかにも広告だからで、記事を見て本当に使えそうだと読者が思えば、効果はあるんですよね、きっと。

それに、料理本なら小さな書店にも行き渡るので、この店頭効果は侮れないものがあると思います。

で、鍋を買ってどうだったかというと、フタが重いんで肩が凝ってしょうがありません(爆)
2~3人前用のココット・ロンドの20cmという一番標準的な大きさでこれなので、4人前用なんか買った日にはどうなることか…。お店でちょっと持ってみるのと、いちいちフタを開けて材料を追加したり味見したりするのでは、かなり負担が違うものです。これをダンベル代わりに鍛えろってことかな。そう思っとこ。

色を優先するか、機能を優先するかさんざん迷った挙げ句に買ったこのお鍋、果たしてどのくらい効果を発揮するものか、レシピ本を一通り作ってみて、良さそうだったらレシピ本とともにご紹介致しましょう。

ではでは。
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by silverspoonsjp | 2009-01-12 23:53 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(4)

【神楽坂】キイトス茶房

東京でどこがしっくり来るかって言われたら、やっぱりここ、神楽坂。
坂があって、徒歩が基本で、いつも良い風が吹いていた、静かな人間サイズの町。
皆でさんざん反対した甲斐もなく周りを高層マンションに取り囲まれてしまい、良い風も吹かなくなってだいぶ雰囲気が変わってしまったので、私も転出してしまいましたが…。

まあ、定住する人が増えたということで、前とはまた違った良さも徐々に出てくるのかも知れません。以前は土日休みの店が多く、地元だというのに一度も足を運ばなかったところも多かったのですが、最近はやってるところが増えたようですしね。

新潮社・音楽之友社など、有名版元のお膝元だというのに、飲み屋やレストランばかりであまり本やカフェと縁のない土地柄だったのですが(というか、出版業華やかなりし昔は「接待の場」として使われてたんでしょうけど)、喫茶店も増えたようです。前はヴェローチェくらいしかなかったので、良くそこで仕事してました。落ち着かなかったけど。

お正月休み、家で仕事も気が乗らなかったので、久しぶりに行ってみました。ブックカフェがあるというので立ち寄ったのが
こちら、キイトス茶房です。

クセのありそうなお店だったので敬遠してたのですが(←私は中央線ノリの喫茶店がちと苦手)行ってみるとちょうどいい広さで暗くもないし、うるさそうなお客さんもいないし(たまたまかも…(^^ )、し か も 、昔なつかしグラスゴーアートスクールの図書室にあったような、真ん中に本を立てかけて展示してあるタイプの大テーブルがあり、そこにめちゃめちゃ魅了されてしまいました。

だけど、ここで腰を据えて仕事するのは無理そう。だって、面白そうな本がいろいろあるんですもん、気が散るに決まってます。

しかも、ここではしょっちゅう面白そうな催しをやってるようです。神楽坂の坂下のドトールで定期的にミニコンサートをやってるような土地柄なのですが、アジトというか拠点というか、そういうカフェがある町って良いですよね。

というわけで、ここに住んでたら通いつめそうな喫茶店が出来て、うらやましいーーーー!!!と思いつつ、お店を後にしたのでした。また行こっと。
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by silverspoonsjp | 2009-01-05 23:25 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(4)
こちらのお店は閉店しました

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皆様、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

さて、今年もお正月は都内で迎えました匙家でございます。
カウントダウンイベントは8時から。しかし、ただでさえ、普通の店は早じまいの銀座で、大みそかの5時を回った日には皆早々に「謹賀新年」の札を貼りだしてシャッターを下ろしてしまいます。

このまま師走の町で行き倒れ…ては困るので、前から気になっていた絵本カフェに、思い切って行ってみることにしました。

「思い切って」と申しましたのは、少々お値段が高いからです(さすが銀座)。120分いようと思ったらワンオーダー3000円!

別の意味で倒れそうになりながら中に入ると、そこは長い長い書棚と長い長いテーブルが置かれた巨大な相席空間。そんな座席設計では通常のお店ならうるさくてとてもじゃないけど長居なんかできませんが、ここは大丈夫。何しろ、皆さん本を見に来てますから、静かなんですよね…。

先般訪問した(あ、自分ちの屋敷でしたね)執事カフェと同じ経営なので、内装が安っぽくないのが良いところ。豪華なしかけ絵本が多数そろっていて、ゆっくり見ることができます。その数、約2000冊。

話には聞いていたけれど、実際に手にとって見たことのなかった本ばかりだったので、宝の山に放りこまれたビルボ状態。こいつぁ春から、縁起が良いぜ!しかも読んだ本は机の上に置いておくと片づけてくれるという、夢のようなサービスつき。

借り物競走みたいに、滞在時間中、ひっくり返せる限りの本をひっくり返して大満足でございました。話のタネに、ぜひどうぞ。ただ、もう一度行きますか、と言われたらちょっと微妙かも…。値段のことはさておき(冷静に考えれば、マンガ喫茶だって120分いれば結構高くつきますからね)、絵本って、持ってたら繰り返し眺めるでしょうけど、何度も通いつめて読んだりはしないんじゃないかと思います。

それから、絵本のセレクションも、しかけ絵本が中心で、発見があまりなかったし…。

むしろ、本棚の後ろに3~4人入れる隠し小部屋があるので、次に行くならそこを予約して120分、読書会でもやるのが面白いかもしれませんね。

お店のHPはこちら


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by silverspoonsjp | 2009-01-01 13:52 | 本にまつわるエトセトラ | Trackback | Comments(14)