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本と読書をめぐる冒険


by silverspoonsjp
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ニュージーランド 楽園の鳥たち


110ページ、A5判のコンパクトな本。ハイキングなどに持って歩けるようにとの配慮でしょうか。
 ニュージーランドにマオリ族が渡ってきた時代(今から1300年くらい前)には、哺乳類が生息していませんでした。大海の孤島であったため、昆虫と、海をわたってきた鳥の天国だったのです。外敵がいない状態で、ニュージーランドの鳥たちは独自の発達を遂げてきました。
 いまや半数近くの固有種が絶滅の危機に瀕しているとはいえ、ニュージーランドが野鳥の宝庫であることに変わりはありません。旅の途中でも、さまざまな珍しい鳥たちを見ることができました。何かよいガイドブックはないかと思っていたところ、見つけたのがこの本。
 日本語で読めるのがありがたいのはもちろんのこと、ひと目で鳥の特徴がつかめるように、いろいろ工夫がしてあります。スズメ、カモメ、カモ、アホウドリのうち一番近いサイズの鳥のアイコンが入っていたり、大きさ、重さ、繁殖期、卵の数、オス、メスどちらが抱卵するか、平均寿命、保護状況などが、欄外にマークで示され、とてもわかりやすいです。
 約40種の鳥たちが紹介されていますが、カモやペンギンなど、30年近い長寿の鳥が多いのは意外でした。記述を読むと、「騒がしい」「ア~ワ~グア~などと騒々しく鳴く」「グワワワワとうるさく鳴く」「クラ~クラ~といううるさい鳴き声」「高音でけたたましい」「1km先まで鳴き声が聞こえる」などの容赦ない描写が。っていうか、ニュージーランドの鳥はうるさいらしいです。

リチャード・ライアル
Ryall Enterprises
ISBN 0-473-08994-7 
2002年 NZ$29.95 
by silverspoonsjp | 2004-04-15 19:28 | 素敵なヴィジュアルの本